串カツ田中の「恫喝」問題 なぜ現場はマニュアルを軽視するのか:スピン経済の歩き方(1/5 ページ)
串カツチェーンを展開している「串カツ田中」が揺れている。串カツ田中を1カ月で退職した新人が流したと思われる「告発文書」が、ネット上で拡散しているのだ。どういう内容なのかというと……。
これじゃあ串カツ田中じゃなくて“恫喝田中”じゃんか――。ネットやSNSでは早くもそんなイジりが始まっているようだ。
きっかけは、Twitterのインフルエンサーである滝沢ガレソ氏が公表した「文書」である。串カツ田中の社員が入社からわずか1カ月で退職することになった際、全社員向けに社内チャットで送ったものとされている。文書には、退職の理由としてハラスメントや食材の不適切な利用があったと記されている。以下、問題の文書から引用しよう。(参照リンク)
『マニュアル通りにしようとすると指摘をされたり、物によっては手袋をつけなかったり、手洗いしようとすると嫌な顔をされたり、HACCPは朝の時点で23時まで終わってる状態になってたり、期限切れ食材を使用したり、まな板も種類別関係なく上からラップを引いて使ったりと研修店舗で教わったことと真逆になっていたギャップや、店舗の責任者に怒号を浴びせられたりとかなり働きにくく感じました』
この衝撃的な内容はすぐに拡散され、串カツ田中ホールディングスの株価も大幅下落。同社は「現在詳細の事実を確認中であり、公表すべき内容が発生した場合には速やかに公表する」とコメントを出す事態にまで発展している。
SNSでは同社の対応について「ここまで動かぬ証拠があるんだから“確認中”なんてとぼけてないでさっさと謝罪したほうがいい」などと批判的だが、企業危機管理的にはそこまで間違っていない。事実関係がしっかりと整理しないうちに、その場しのぎで謝罪をしてもロクなことにはならないからだ。
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