肉2倍の「夜マック」に見る、マクドナルドのディナー戦略:担当者に聞いた(1/2 ページ)
コロナ禍をきっかけに、ライフスタイルや食生活は変容している中、大手外食チェーンは特定の時間帯に絞ったメニューを開発し、展開している。今回は日本マクドナルドに、「夜マック」の導入経緯や人気商品、想定するターゲットについて聞いた。
コロナ禍でライフスタイルが変容する中、大手外食チェーンを中心に朝食やディナータイムなど、特定の時間帯に絞ったメニューを展開している。
今回は日本マクドナルドに、ディナー時間帯の限定メニュー「夜マック」の導入経緯や人気商品、想定するターゲットについて聞いた。
当初は「東海3県限定」だった
夜マックは当初、2017年6月に東海3県(愛知県・三重県・岐阜県)限定で展開した。それが好評だったことで、18年3月19日から全国の店舗にも導入したという。
導入初期はレギュラーメニューのバーガーにプラス100円(現在はパティが2枚の商品については200円)を支払うことでパティが倍になるサービスのみだったが、18年8月1日に「マックフライポテト」と「チキンマックナゲット」のセットを通常よりも安く提供する「ポテナゲ」を販売開始し、ディナー時間帯のメニューを充実させた。
導入の経緯について担当者は「朝やランチタイムはすでに多くの利用者がいたが、『ディナーの選択肢』としてもマクドナルドを訴求するためだった」と説明する。
夜マックのターゲットは、「夜食にボリュームを求める人、家族や友人などとワイワイ楽しみたい人」がメインだ。加えて「マクドナルドの通常メニューのファンにも”パティが二倍になる”体験を訴求し、来店動機につなげたい」とのこと。
特に人気のあるメニューはポテナゲで、「コロナ禍で家族での食事機会が増えたお客様の利用を獲得したことで、18年の販売時と比べて販売数量を大きく伸ばした」という。
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