インタビュー
肉2倍の「夜マック」に見る、マクドナルドのディナー戦略:担当者に聞いた(2/2 ページ)
コロナ禍をきっかけに、ライフスタイルや食生活は変容している中、大手外食チェーンは特定の時間帯に絞ったメニューを開発し、展開している。今回は日本マクドナルドに、「夜マック」の導入経緯や人気商品、想定するターゲットについて聞いた。
20年から新商品も投入
20年2月からは、同社初の「ごはんバーガー」を期間限定で販売し、現在までに複数の商品を展開している。利用者からは好評なようで、「マクドナルドならではの味とごはんが合うということで、ごはんバーガーファンの方も増えてきている」とコメントした。
マクドナルドはコロナ禍でも堅調な業績を維持している。22年は円安と原材料価格の高騰などが影響し、営業利益は前年比97.9%と落ち込んだ。しかし売上高は、コロナ前である19年比で20年は107.3%、21年は118.8%、22年は130.7%と伸長を続けている。客単価についても22年は前年を下回った月がない。
ごはんバーガーを除くと、夜マックで展開している倍バーガーやポテナゲはもとからあった通常メニューの「売り方」を変えた施策だ。大規模な投資や既存のオペレーションを大きく変更することなく、客単価を上げることに成功した事例といえるだろう。
【2023年3月5日午後7時、夜マックのパティが倍になるサービスの料金について修正いたしました】
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