連載
「オートミール」市場急拡大 これまでの健康食品ブームと何が違うのか?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(8/8 ページ)
オートミールが大流行しており、市場規模も急拡大中だ。さまざまなプレーヤーが参入し、食べやすい提案がされている。
使用機会が拡大
ここまで見てきたように、オートミールの市場が拡大している背景には、おやつや離乳食用途からご飯やパンの代わりに食べる主食用途へと、使用機会の拡大がある。
しかし、このような米化にとどまらず、オートミールが苦手な人が「まずい」と毛嫌いする独特の味、香り、食感に関する対策が進んできていることも要因として挙げなければならない。
オートミールを食べたら本当に痩せるのか。オートミールが低GI食品であるのは間違いないが、食べ過ぎたらやはり太る。過去に広まったダイエット食品と同じく、盲信せずに無理なく生活に取り入れていくのが良いのだろう。
さて、オートミールはこのまま流行を超えて、食卓に定着するだろうか。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。
関連記事
- オートミールを茶碗によそって箸で食べる!? 日本市場を狙うケロッグの意外すぎる作戦
日本ケロッグは9月15日、「粒感しっかり オートミールごはん」を発売した。同社の執行役員でマーケティング本部長の山田実さんによれば、日本のオートミール市場規模はこの4年で約10倍以上に急成長しており、2021年は623億4000万円にのぼるという。この急拡大は、オートミールならではの食べ方「米化」が要因だ。 - レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - なぜ女子の半分が泳いでないの? ジェンダーレス水着の開発者が語った“忘れられない光景”
フットマークのジェンダーレス水着が話題になっている。性の悩みだけでなく、さまざまな理由で「肌を隠したい」生徒のニーズに対応するのが狙い。開発者にその背景を聞いた。 - トイレ利用後に買い物しない人が約4割!? ローソンがトイレの扉にアートステッカーを貼った背景
全国のローソン店舗のトイレ付近に、アートステッカーを貼る取り組みを始めた。トイレをいつもきれいに使ってくれる人への感謝を示す。背景にあるコンビニトイレの課題とは? - ファミレスは危機に陥っている!? サイゼリヤとガストで明暗が分かれたワケ
ファミレスの2大巨頭「サイゼリヤ」と「すかいらーくHD」。すかいらーくの主力であるガストが、サイゼと比べて業績面で苦戦している。背景には何が?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.