グーグル出身「営業のプロ」が解説 日系企業と外資企業、「プレゼン」の違い:「日本式営業」からの脱却(1/2 ページ)
デル、マイクロソフト、グーグルといったグローバル企業を渡り歩いてきた「営業・マーケティングのプロ」が、日米の営業組織の違いを解説。今回はプレゼンテーションの違いにフォーカスする。
「日本式営業」からの脱却
外資企業にて営業・マーケティング組織のマネジャー経験が長い水嶋玲以仁氏が、日米の文化や組織の違いを解説。オールドスタイルの「日本式営業」から脱却し、生産性を高めるヒントをお届けしていきます。
私たちは普段、何げなく日々の営業に取り組んでいますが、そこで発揮されるセールステクニックは万国共通ではありません。
私はこれまで、日本企業と外資系企業の両方を経験してきました。前回の記事では日本式営業と米国式営業における文化の違いを5つ紹介しましたが、今回は生産性が高いと評価される米国式営業のプレゼンテーション(プレゼン)に焦点を当てて、両者の違いをいくつか紹介したいと思います。この記事によって、プレゼンやフォローアップといった具体的な場面に使える米国式のスタイルを学ぶことができるようになります。
日本式プレゼンの問題点
日本式の営業では、プレゼンは綿密に準備され、情報を詳細に伝えることが重視されます。これまで私が多く見てきたのは、スライド1枚1枚にものすごい量の情報がたくさん入ったプレゼンです。そして、このようなスライドを基に重厚な説明をした後、結論を最後に述べることが多く見受けられます。
このようなプレゼンは、あらゆる想定質問に答えられることに力点があります。つまり、日本式のプレゼンは、自社のことや製品・サービスを顧客に理解してもらう場、という位置付けです。一方で、顧客がどうしても、聴く側に回ってしまい、意見を交換する時間が限られることが弱みです。
「勝率」が高い米国式プレゼンのポイント
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