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新規開拓せずに売り上げ成長 米国企業に見習う「経営戦略」としてのカスタマーサクセス日本企業との違いはどこに?(1/3 ページ)

最近ようやく日本企業でも広がりつつあるカスタマーサクセス。一歩先を行く米国企業では、経営戦略として取り組むケースも増えているようだ。

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 日米の営業戦略を比較した際に、大きく差が広がってしまっているテーマが一つある。「カスタマーサクセス」だ。米国企業はカスタマーサクセスを経営戦略・成長戦略として採用し、同領域の出身者がCEOを務める会社も誕生し始めている。本記事では、こうしたカスタマーサクセスを巡る日本企業と海外企業のギャップを埋めるためのヒントを解説していく。

 カスタマーサクセスが日本で話題になり始めたのは、福田康隆氏の書籍『THE MODEL(ザ・モデル)』が一つのきっかけであったといえる。同書籍を基に、営業・マーケティング領域の分業化を進める機運が出始めた。

 ザ・モデルでは、営業工程を分解すると、(1)マーケティング、(2)インサイドセールス、(3)フィールドセールス、(4)カスタマーサクセスという4つの職能に分かれることが解説されている。この中でカスタマーサクセスとは、フィールドセールスによる受注の後の工程に特化した専門の施策やチームとなる。

 従来、多くの企業に「電話営業」の部門やチームはあったため、インサイドセールスは比較的スムーズに実践ができる。しかし、カスタマーサクセスはこれまで、「専門部署」というよりも営業個人のサービス精神で行っていた側面が強く、本腰を入れて導入している日本企業はまだまだ少ない。


画像はイメージ、出所:ゲッティイメージズ

カスタマーサクセスのキーワード「売上継続率」

 カスタマーサクセスを理解するキーワードの一つが「売上継続率」だ。

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