ハラスメントの加害者は「上司」が断トツ、具体的な内容は?:気付かないうちに
職場でハラスメントを感じたことがある人は、どのくらいいるのだろうか。20〜50代のビジネスパーソンに聞いた。
職場でハラスメントを感じたことがある人は、どのくらいいるのだろうか。20〜50代のビジネスパーソンに聞いたところ「経験あり」は65.8%、「経験なし」は34.2%であることが、Job総研を運営するライボ(東京都渋谷区)の調査で分かった。「経験あり」と答えた人を男女別で見ると、男性66.9%に対し、女性63.2%。男女差は、ほぼないことがうかがえた。
ハラスメントを経験した人に被害の頻度を尋ねたところ、「ほぼ毎日」(10.7%)、「週に数日」(18.5%)、「月に数日」(19.7%)が多い。合算すると、48.9%がほぼ毎日から月に数日被害を受けていることがわ分かった。「年に数日」は51.1%で、最も多かった。
ハラスメントの加害者は「上司」(72.5%)が断トツ。次いで「先輩」(27.0%)、「役員」(14.2%)と続いた。ちなみに、回答が少なかったのは「部下」(2.1%)と「後輩」(1.7%)だった。
被害の種類は「パワハラ」(81.5%)が圧倒的に多く、次いで「モラハラ」(36.5%)、「セクハラ」(20.6%)という結果に。具体的な内容を聞くと、「個人を否定するような言動」(54.9%)、「能力を否定するような言動」(49.8%)、「精神的な攻撃や嫌がらせ」(37.3%)の3項目が目立った。
調査結果を受けて、ライボは「上司という立場を利用または、気付かないうちにパワハラをしていることが推測できる。ハラスメントの具体的な内容を見ても、『個人を否定する言動』や『能力を否定するような言動』が上位を占めているが、これには世代間ギャップや立場上の意識も大きく影響していることが要因の一つとして考えられる。
パワハラには意図的な言動だけではなく、気付かないうちに何気なくしている言動が相手の捉え方次第で『パワハラ』と認識されているケースも少なくないので、今一度双方の意識のギャップを考え、ハラスメントに対して正しい知識を共通認識として持つ必要がありそうだ」とコメントした。
インターネットを使った調査で、20〜50代のビジネスパーソン354人が回答した。調査期間は3月1〜7日。
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