「転勤きっかけに退職」約6割 単身赴任や引っ越しの手当相場は?:総務・人事担当者に聞く(2/2 ページ)
アート引越センターのシンクタンク「0123引越文化研究所」は、「転勤に関する調査」を実施した。転勤の辞令をきっかけに退職した人はいたか聞くと、56.8%が「いた」と回答。転勤が退職のきっかけになることが浮き彫りになっている。
現在の転勤制度の実態は?
年間の人事異動の実施回数は「毎年2回実施」(29.2%)が最多となった。99年調査時と比較すると「3回以上実施」が23.4ポイント減少し、年間の人事異動の頻度は減少傾向であることがうかがえた。
赴任手当支給額の現状は?
単身世帯へは71.4%が赴任手当を支給しており、平均額は約9.3万円だった。家族世帯へは67.7%が支給しており、平均額は約13.1万円。どちらの平均額も99年調査時(単身赴任:平均約10.4万円、家族赴任:平均約21.2万円)よりも金額が下がっていた。
また、単身世帯における「5万円未満」の割合は38.7%と、99年調査時(24.1%)から14.6ポイント増加。家族世帯の「20万円以上」は22.9%と、99年調査時(47.5%)から24.6ポイント減少し、手当が年々減少していることがうかがえる。
引っ越し費用支給額の現状は?
引っ越し費用支給額は、単身世帯へは70.2%が支給していると回答し、平均額は約1.4万円だった。家族世帯には69.3%が支給し、平均額は約17.3万円。どちらも99年調査時の平均額(単身世帯:平均約16.9万円、家族世代:平均約41.3万円)よりも数十万円単位で下がっていた。
今回の調査は、東京、大阪、名古屋、福岡に本社または支店、営業所を持つ、従業員300人以上の企業で、社員の転勤に関わる業務に従事する総務・人事担当者を対象に実施した。期間は2022年12月28日〜23年1月4日、有効回答数は322人。
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