ニュース
混沌極める「画像生成AIと権利問題」に光が差すか? アドビの緻密な戦略とは:本田雅一の時事想々(1/5 ページ)
画像生成AIが話題だが、権利問題についてはさまざまな懸念があり、混沌を極めている。そんな中、アドビが仕掛ける逆張りの戦略とは?
今年に入ってから、生成AIの話題が引きもきらない。
2021年までのデータしか事前学習していないChatGPTを用い、貴重な国会で首相に質問して時間を浪費することすらニュースで話題になるほど、AIに関する話題は尽きない。
AIを既存サービスに次々と組み込むマイクロソフト
数年前からこの技術に目をつけ、徹底的に自社製品に組み込んできた米マイクロソフトは、簡易開発環境、検索サービス、Webブラウザ、クラウドAPIの次に本命といえるMicrosoft 365にAI「Copilot(コパイロット)」を組み込んだ。さらには、そのColilotを自社セキュリティ製品と組み合わせてきた。
一大イノベーションが進行する中、マイクロソフトは毎週のように新製品を発表し続けている。その迫力は、かつてインターネット戦略で出遅れながらも一気に方向転換を果たしたWindows 95発売直後、あるいはネットワークサービスにアプリケーションが移行していく2000年代における同社のサーバ向けソリューションラッシュを想起させる。
といっても、今やその時代を知る現役世代もごくわずかだろうか。
画像生成AIとクリエイターをつなげるアドビ
そんなマイクロソフトと同時期に成長してきた米アドビもまた、別の切り口で生成AIのイノベーションに参加しようとしている。
彼らが取り組んでいるのはグラフィックデザイン、写真、イラスト、絵画などのクリエイター自身が、生成AIの“元ネタ”を積極的に提供することで対価を得られる仕組みの確立だ。
関連記事
- アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側
Amazonで“ぼったくり”な送料を設定する業者から、意図せずに商品を購入してしまう被害が後を絶たない。一見単純なシカケに、引っ掛かってしまう人が少なくないのはなぜなのか? “誰だって気づくはず”の手口のウラ側を探り、問題の本質に迫る。 - “スーツ姿の客”がネットカフェに急増 カギは「PCなし席」と「レシートの工夫」
コロナ禍で夜間の利用者が激減し、インターネットカフェ業界は大きな打撃を受けた。そんな中、トップシェアを誇る「快活CLUB」では、昼にテレワーク利用客を取り込むことに成功、売り上げを復調させた。そのカギは「PCなし席」と「レシートの工夫」にあるという。どういうことかというと……。 - Z世代が「古い!」と思う仕事の価値観 「飲みにケーション」「プライベートより仕事優先」を上回る1位は?
Z世代が「古い!」と感じる仕事の価値観とはどのようなものか? キーボードアプリ「Simeji」を提供するバイドゥが、Z世代を対象に調査した。 - 「ブラック企業だ……」と思う職場の特徴 3位「休みが取れない」、2位「長時間労働」、1位は?
「ブラック企業だ……」と思う職場の特徴とは何か? AlbaLinkが有職者500人を対象にアンケートを実施した。 - 「課長まで」で終わる人と、出世する人の決定的な差
「『課長まで』で終わる人と、出世する人の決定的な差」とは何か? がむしゃらに働いても、出世できる人とそうでない人がいる。その明暗を分けるたった1つのポイントを、解説する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.