コロナで大苦戦していたのに、デザートだけ好調? ローソンの資料から見えた「人流」の影響:おにぎりは苦戦(1/2 ページ)
コロナ禍で人流が激減した結果、ほとんどの商品の売り上げが落ちた。しかし、ローソンの資料を見ると2020年度にデザートだけ19年度比で売り上げが成長していた。何が背景にあるのか?
コロナ禍で人流が激減した結果、どういった商品が影響を受けたのか――ローソンが4月13日に公開した2022年度決算説明会資料から、ちょっと意外な結果が見えてきた。
同社は、商品カテゴリーを「米飯・麺」「FF(ファストフード)・厨房」「デザート」「デリカ・日配・冷食」「ソフトドリンク」「日雑品」「その他」に分けた。19年度におけるそれぞれの日販(1店舗当たりの1日の売り上げ)を100とすると、感染拡大が本格化した20年度には米飯・麺が87、FF・厨房が84、ソフトドリンクが87という結果に。20年度は全体の日販が19年度比で93.3%だったことを考えると、特に落ち込みが大きかったことが分かる。
ローソンの竹増貞信社長によると、おにぎりやソフトドリンクは人流(客数)の影響を特に受けやすい商品だという。コロナ禍では外出自粛が何度も要請された。
20年度に多くの商品が苦戦する中で、唯一売り上げが増えたカテゴリーはデザートで、スコアは104だった。巣ごもりを強いられる中で、ストレス解消などを目的に購入する人が増えたことが原因ではないかと同社は分析する。
好調だった背景に、デザートの商品特性もある。他の商品群と比べ、消費者が「価値があると判断すれば、200円台でも300円台でも購入してくれる」(竹増社長)という。デザートはローソンが注力している分野であり、意欲的な新商品や高価格帯の商品を積極的に投入している。
全体の客数はコロナで減少したが、価値の高い商品が支持されたことも、背景にありそうだ。
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