GW前に「デジタルデトックス」と「ワーケーション」を考える 課題も山積:パソコンとスマホを捨てて(4/5 ページ)
忙しい日々を送っていると、パソコンやスマホなどのデジタルデバイスで疲れているビジネスパーソンも多いのでは。今年のGWはデジタルデトックスで、心身ともにリフレッシュするのはどうだろうか。
課題も山積
このように、ワーケーションは、ともに働くメンバー同士のつながりを創出、あるいは強化し、企業としての文化醸成に寄与することができる。さらに、長期バケーションは取りづらくても、ワーケーションであれば仕事を継続しながらできるため、海外で過ごすことも、長期休暇の取得も、比較的しやすいというのもメリットではないだろうか。
一方で、ワーケーションという新しい試みを企業が導入するにあたっては、課題も山積だ。まずは、評価の問題である。成果を出せていないのに、ワーケーションを実践している人をどう評価していくのかについては、検討していく必要がある。
そして、費用面について。例えば、先に述べたように、企業としてのメリットを鑑み組織として導入する場合には、会社が費用を負担すべきだろう。もしくは、従来の社員旅行のレクレーションの部分をワークに置き換えるということであれば、会社が一部負担するというのも考えられる。または、個人のリフレッシュのためなのであれば、個人の負担で自由に利用可能とするのかなど、導入の目的と企業のスタンスによっても費用負担の考えは変わるだろう。
ここまでは、制度の問題を挙げてきたが、もっと物理的な問題として特に注意が必要なのが、Wi-Fi/電源環境である。これらが整備されていない場所だと、デジタルデトックスには最適であっても、ワーケーションには向いていない。以前に筆者がワーケーションのために訪れた久米島では、ホテルの中もWi-Fiがとても弱く、苦労した経験がある。そのため、ワーケーションを企画する際には、事前に仕事ができる環境かを下調べすることが重要である。
実施までにはクリアすべき課題が多くあるが、ワーケーションによりいつもとは違う環境に身を置くことができれば、「目の前にある自然や環境を無駄にしたくない」という気持ちになり、苦痛なくデジタル機器から離れることができる。それだけでなく、リラックスした状態で仲間やメンバーと語り合うことで、いつもとは違った視点が見えたり、おもしろいアイデアが飛び出したり、さまざまな機会の創出につながるはずだ。
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