ミスドには「メニューにない」幻のドーナツがあるらしい 販売店舗も期間もバラバラ、なぜ?:食品ロス削減
ミスドには「メニューにない」幻のドーナツがあるらしい。期間限定で販売している商品の原材料を使用した商品だというが、どういった経緯で開発が始まったのか。担当者に話を聞いた。
ミスタードーナツ(以下、ミスド)がフードロス削減を目的に提供している「ファンシードーナツ」をご存じだろうか? 3月には「ミスドには一瞬だけ現れすぐ消える幻のドーナツがある」――とTwitter上で話題に。期間限定で販売している商品の原材料を使用した商品だというが、どういった経緯で開発が始まったのか。担当者に話を聞いた。
ミスドでは約10年前ほど前からファンシードーナツの開発をスタート。食材の廃棄を少しでも減らすことを目的としている。
ファンシードーナツは、定番ドーナツで使用している原材料と期間限定商品の原材料を組み合わせている。「原材料の廃棄削減はもちろんのこと、バラエティ感も担うことができ、ミスタードーナツが大切にしている、選ぶ楽しさ・ワクワク感を提供しています」(担当者)
販売店舗や商品については「原材料の在庫状況によって変動するため、販売しているショップおよび期間についても異なり、一概に回答することができない」とした。
「エコとりくむド」
同社は「エコとりくむド」というキーフレーズを掲げ、環境への取り組みを強化している。食品ロス削減の観点では、ファンシードーナツの販売以外にもさまざまな取り組みを実施。例えば、同社は2000年から、閉店後に残ってしまったドーナツを家畜の飼料としてリサイクルしている。
「当社のドーナツは製造した当日のみの販売となっています。そのため、製造数と廃棄数をチェックすることで、これまで販売されたデータを基に、毎日の製造数を決定し、廃棄するドーナツの個数をコントロールしています」(担当者)
廃棄のドーナツだけではなく製造過程で発生する原材料の廃棄削減にも取り組むミスド。「ファンシードーナツ」はいつどこで出会えるか、どんな商品が販売されているのか分からないという「エンタメ性」があり、多くの消費者から支持を集めているのだと推測できる。
食品ロス削減と企業ブランディング両方の役割を担う「ファンシードーナツ」。今後ミスドに行った際は、探してみたいものだ。
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