コラム
「コストコ」専門のネットスーパーが人気 なぜオープン前に会員が1万人を超えたのか:週末に「へえ」な話(4/4 ページ)
コストコの商品を仕入れて、それを販売する店がじわじわ増えている。テンバイヤーみたいに感じるかもしれないが、悪いことをしているわけではない。コストコは卸売業でもあるので、そうしたことができるわけだが、その中でも気になる店が登場した。どういった特徴があるのかというと……。
コストコと大手流通が動けば
最後に競合の話をしよう。「コストコの商品を販売すれば、もうかる」――。といった話を聞けば「ウチもウチも」といった感じで、さまざまな企業が参入してもおかしくはないが、いまのところそういった事態にはなっていない。
コストコが日本に上陸してから20年以上が経過しているのに、これまで大手スーパーは参入していない。なぜか。この疑問に対して、大里さんは「コストコが“動き”始めた場合を懸念されているのかもしれません」と話す。
コストコも自社のECサイトを持つ。店頭に並んでいる商品を販売しているわけだが、消費者側に立つと「2つのデメリット」がある。利用するには年会費がかかること、生鮮食品を扱っていないこと。しかし、である。もし年会費を0円(またはポイント還元など)にして、生鮮食品の販売を始めたらどうなるのか。「卸」の立場なので、店頭価格で販売できる。となれば、コストコの“圧勝”である。
こうしたシナリオを考えると、大手は手を出したくも出せない状況にある。「コストコが動かない+大手が手を出さない=小さな会社にチャンスが生まれる」という公式が成り立つのだ。ただ、この公式は未来も約束されているわけではない。コストコまたは大手が動くことによって、勢力図は大きく変わりそうである。
数年後が楽しみである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。
ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「乃が美」と「いきなり!ステーキ」の共通点は何か 両社がハマった沼
「乃が美」と「いきなり!ステーキ」が苦戦している。贅沢品を扱う両社はなぜ低迷しているのか。共通点を探してみると……。
キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。
