不動産契約、約8割が「電子を希望」なのに 導入済みの管理会社は13%、この差はなぜ?
不動産業界に特化した電子契約サービスを提供するいえらぶGROUP(東京都新宿区)は、不動産の電子契約に関する調査を実施した。
不動産業界に特化した電子契約サービスを提供するいえらぶGROUP(東京都新宿区)は、不動産の電子契約に関する調査を実施した。その結果、部屋を借りる際に電子契約を希望するユーザーが全世代で76.3%にのぼった一方で、電子契約を導入している賃貸管理会社は13.7%だった。
今後部屋を借りるとしたら電子契約を使いたいか聞いてみると、「使いたい」「どちらかといえば使いたい」がZ世代で84.4%、全世代で76.3%となった。60歳以上でも51.9%が電子契約を希望しており、ニーズは非常に高いことが分かった。
一方で、電子契約を導入している賃貸管理会社は13.7%にとどまった。「導入を検討していない」は45.0%と半数近くを占め、理由として「導入の必要性を感じない」(54.2%)が最も多く、賃貸管理会社がエンドユーザーのニーズに対応しきれていないことがうかがえた。
契約に要する期間を比較
契約に要する期間を比較した。紙の場合は「4日以上」が84.0%を占めた一方で、電子契約は77.8%が「3日以内」と、契約にかかる時間を大きく短縮できていることが見てとれる。
電子契約を検討する理由と実際のメリット
電子契約を検討する管理会社に導入したい理由について聞いてみると、「作業量の削減」が70.4%と上位に入った。しかし、実際に導入した賃貸管理会社が導入メリットとして「作業量の削減」をあげている割合は38.9%となり、導入前の想定と実態に差があった。
同社は「この差は、業務フローや賃貸仲介会社・保証会社との連携において電子契約に完全移行できない理由があり、紙と電子の二重運用をする会社が多いことに起因する」と分析する。
調査は4月17日〜5月9日、いえらぶポータル利用ユーザーやSNSフォロワー1542人と不動産会社475社を対象にインターネットで実施した。
関連記事
- 脱げない靴下をつくりたい――と考案した「はかないくつした」が話題 逆転の発想はどう生まれたのか
「靴下のかかとが脱げやすいなら、いっそなくせばいいのでは?」――そんな思い付きから生まれたのが、ナイガイ(東京都港区)の「はかないくつした SUASiC(スアシック)」(1足880円)だ。 - オートミールを茶碗によそって箸で食べる!? 日本市場を狙うケロッグの意外すぎる作戦
日本ケロッグは9月15日、「粒感しっかり オートミールごはん」を発売した。同社の執行役員でマーケティング本部長の山田実さんによれば、日本のオートミール市場規模はこの4年で約10倍以上に急成長しており、2021年は623億4000万円にのぼるという。この急拡大は、オートミールならではの食べ方「米化」が要因だ。 - 「セカンド冷凍庫」が一躍人気になっている“なるほど”な理由 シャープに聞いた
「セカンド冷凍庫」が注目を集めている。家にもう1台冷凍庫を置くというと、部屋が手狭になるなどマイナスな印象を受けるかもしれないが、直近2年間で国内出荷台数は2倍近くに急増。人気の背景には、食品買いだめやコストコなど大容量商品の人気上昇のほかにも、追い風があるようだ。詳しい理由をシャープに聞いた。 - もはやオシャレ家電? 人気の「セカンド冷凍庫」しのぎ削るメーカー、焦点は2つ
食品買いだめやコストコなど大容量商品の一般化、ふるさと納税の返礼品などを追い風に、人気上昇中の「セカンド冷凍庫」。各社の人気セカンド冷凍庫を分析すると、ある特徴が見えてくる。キーワードは、「スリム」と「大容量」だ。 - 異例の350万本突破 リップモンスターが口紅市場で“モンスター級”になれた理由
コロナ禍により、化粧品市場は大きな打撃を受けた。2020年は6670億円(前年比88%)と大きく落ち込み、21年もほぼ同水準となった。最大の要因はメークアップ化粧品で、特にファンデーションや口紅など、マスクを着用すると崩れたり隠れたりしてしまうカテゴリーの落ち込みが大きくなっている。こうした状況にあって、累計販売本数が350万本突破するほどの人気商品となっているのが、KATEの落ちにくい口紅「リップモンスター」だ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.