最もカフェが充実した都道府県はどこだ!? 東京vs愛知vs京都……意外なダークホースも:「FUMA」企業データ分析(1/2 ページ)
カフェが最も充実している都道府県はどこなのか? 10年以上、毎日全国の企業データを眺めている筆者が調査・考察してみました。人口が多い東京、大阪、愛知以外に、健闘している都道府県も。どこかというと……。
カフェが最も充実している都道府県はどこなのか? 10年以上、毎日全国の企業データを眺めている筆者が調査・考察してみました。
筆者は、300万人以上が利用している完全無料の企業リスト作成サービス「FUMA」を運営しています。全国160万社の有力企業リストと独自に付与した4万種類の関連タグ(※)を組み合わせ、ランキングを作成しました。
(※)関連タグとは、FUMAが独自開発した各企業の属性を表すキーワードです。例えばトヨタ自動車なら「電気自動車」「アメリカ」「マツダ」、日清食品HDなら「ラーメン」「冷凍食品」「海外展開」などの関連タグを付与しています。メイン事業以外のサブ事業や業態などに関連するキーワードも多数収録しており、データベースに収録された全国の有力企業に対して、4万種類以上のキーワードをのべ1000万語付与しています。
人口規模のわりに存在感を見せる京都、静岡
まずはシンプルに、カフェ関連の事業を展開する企業数を見ていきます。首位はやはり東京。圧倒的です。基本的に、カフェの場合は人口規模に比例する可能性が高く、その後も「レイコー」の大阪、「モーニング」の愛知……と各地域の中心となる府県が上位に並んでいます。
その中でも人口規模以上に上位に食い込んできたのが京都と静岡です。「色は静岡 香りは宇治よ 味は狭山でとどめさす」──日本三大銘茶の「宇治」「静岡」を抱えているだけのことはあります。
「狭山」の埼玉もきっちり10位にいます。ちなみに、何かと比較されがちな千葉がここでも食らい付いていて同着なのはなかなか熱い展開です。しかし愛知と京都の間にしれっとランクインしている神奈川に、そろってほぼダブルスコアを食らっているのも、ある種の様式美を感じてしまいます。
滋賀と長野がまさかの東京超え 2位と3位に進出した理由
次に人口規模と関係なく、それぞれの県内でのカフェ関連事業の存在感を確認するため「1000社あたりカフェ関連企業が何件あるか」も見ていきます。こちらでも首位の京都を筆頭に、東京、愛知、静岡が上位にランクインしていますが、人口規模に左右されがちな企業数ランキングより地方色が豊かになっています。
特に目につくのが2位と3位に登場した滋賀と長野です。両県が上位に食い込んできたのはおそらく異なる理由ではないかと推測します。
まず2位の滋賀。首位である京都がコーヒーやパンの消費量で長年トップクラスなのは割と有名な話ですが、近年その京都市を抜いて首位にしばしば立つのが隣の大津市なのです。滋賀が京都に次ぐ2位に浮上したのは、コーヒー好きの県民に支えられた部分は大きそうです。
長野は別のプラス要素として「観光」が考えられます。筆者は、集計結果を最初に見たときに正直「長野?」と思いました。しかし考えてみれば長野は「岳都」です。軽井沢を筆頭に上高地や松本などには、その環境や景観を生かした、どうしても訪れたくなる魅力的なカフェがたくさんあるわけで、納得感があります。
そういった視点で見ると、4位の沖縄ほか、松江がある島根(6位)、金沢のある石川(10位)など、カフェと親和性の高そうな小京都を擁する県もまた強そうです。
その他で面白いのは鳥取。スタバが最後に出店するなど、企業数で見ると44位にいる鳥取ですが、“すなば”精神で12位に上がってきています。ちなみに最下位はまさかの埼玉。千葉も40位でした。東京に行ってしまいますもんね……。
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