AIは人間の仕事をどこまで奪う? 共存はできる? ChatGPTから返ってきた6項目の回答:働き方の見取り図(5/5 ページ)
人間の仕事は、このままAIに奪われてしまうのか――。機械が代替できる仕事とできない仕事の境界線は、これまで人間が人間自身の役に立つために何を行ってきたかを掘り下げることで見えてくる。仕事にまつわる3つの要素「実務」「価値」「責任」にフォーカスし考察する。
人間とAIは共存できるのか、ChatGPTに聞いてみた
ここまで見てきたように「実務」「価値」「責任」における境界線を押さえた上で、人間はAIや機械を適切に利用していくための知恵を磨く必要があります。とはいえ、特にAIの発達には脅威さえ感じている人間が少なくないことも事実です。
そこで、AIであるChatGPTに、人間とAIが友好的に共存するにはどうすればよいかを尋ねてみたところ「倫理的な設計と開発」「透明性と説明責任」「教育とスキルの向上」「コラボレーションと相互補完性」「監視と安全性の確保」「法的な枠組みと規制の整備」の6項目に分けて丁寧に回答してくれました。「コラボレーションと相互補完性」に関する回答には、以下のようにあります。
「人間とAIはお互いの強みを活かし、相互に補完する関係を築くことが重要です。AIは高度な計算能力やデータ処理能力を持ち、人間は創造性や倫理的な判断力を持っています。互いの能力を組み合わせることで、より良い結果を生み出すことができます」
「お互いの強みを活かし、相互に補完する関係を築くことが重要」であるのは、人間同士の関係構築と同じです。ところが人間は、道具であるはずのAIや機械の発達に、期待だけではなく脅威も感じてしまいます。
お互いの強みを活かして相互に補完する関係を築きたいのであれば、AIや機械を道具と見なして支配しようとするのではなく、共に働く仲間と捉え直すことから始める必要があるのかもしれません。
著者プロフィール:川上敬太郎(かわかみ・けいたろう)
ワークスタイル研究家。1973年三重県津市出身。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業の事業責任者を経て転職。業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼 編集委員、広報・マーケティング・経営企画・人事部門等の役員・管理職、調査機関『しゅふJOB総合研究所』所長、厚生労働省委託事業検討会委員等を務める。雇用労働分野に20年以上携わり、仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”の声のべ4万人以上を調査したレポートは200本を超える。NHK「あさイチ」他メディア出演多数。
現在は、『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰、『ヒトラボ』編集長、しゅふJOB総研 研究顧問、すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役、JCAST会社ウォッチ解説者の他、執筆、講演、広報ブランディングアドバイザリー等の活動に従事。日本労務学会員。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
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