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学生の「内定辞退」阻止を狙う“後付け推薦”の実態とは? 立教大が企業に苦言:やめてください(1/3 ページ)
「内定がほしければ大学の推薦状を提出してください」。就職活動の選考プロセスが進んだ段階で、学生が企業から「推薦状」の提出を求められるケースが近年、増えているという。推薦状を提出させることで学生の内定辞退を阻止する狙いがあると考えられ、専門家は「学生を無理に束縛するような採用手法は自社の評判を下げるだけ」だと指摘する。
「内定がほしければ大学の推薦状を提出してください」。就職活動の選考プロセスが進んだ段階で、学生が企業から「推薦状」の提出を求められるケースが近年、増えているという。推薦状を提出させることで学生の内定辞退を阻止する狙いがあると考えられ、専門家は「学生を無理に束縛するような採用手法は自社の評判を下げるだけ」だと指摘する。
企業のみなさまへ「やめてください」――。
1月18日、立教大学のキャリアセンターが、こんな書き出しで始まるTwitter投稿を行い話題が集まった。「選考時や内々定後、学生に推薦状提出を求める企業様がありますが、本学では推薦状は発行しておりません(一部理系推薦除く)」「『内々定辞退の抑止力』として推薦状を求めている場合には別の方法をご検討ください。学生・教員の大きな負担となっています」
「強めに発信しなければ」
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