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国会でも問題視 障害者雇用「支援」サービスは、何が問題なのか メリットとデメリットを冷静に整理する:働き方の見取り図(1/4 ページ)
障害者雇用の「代行」サービスを巡る報道が物議を醸している。批判が集まる一方で「雇用はされている」と擁護する声も。実際のところ、何が問題なのか。メリットとデメリットを整理する。
働きたくても働く機会に恵まれない人たちが、世の中にはたくさんいます。定年退職など年齢を理由に可能性を狭められてしまうシニア層や家庭との両立で制約を受けることが多い主婦層など、置かれている立場や理由はさまざまです。
障害者も同様に働く機会に恵まれないことが課題となっていますが、障害者の雇用を支援するサービスが国会で問題視されていると共同通信が報じ、物議を醸しました。(障害者雇用「代行」急増 法定率目的、800社利用)
この記事に関して「やはり問題視された」「えげつない」など、このサービスに対し非難する声がたくさん聞かれます。一方「そこまで問題があるとは思わない」「雇用はされている」などと擁護する声もあり、賛否両論が飛び交っています。
実際のところ、一体何が問題なのでしょうか? いくつかポイントを挙げながら、整理したいと思います。
専門のサービス業者に委ねるメリット
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