「成果」を上げるために、何が必要なのか:「計画力」を身につける(2/3 ページ)
「計画力」は、経済産業省が提唱した社会人基礎力(「前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力」の3つで構成)の1つに挙げられており、ビジネスを行っていく上では欠かせない能力であると言えます。 では、計画力を身につけるためには、何が必要なのでしょうか。
計画力とは?
では、計画力とは何でしょうか。
いろいろな定義があるとは思いますが、「仕事の完遂(目標の達成)に向けて、活動を設計する能力」といったところでしょうか。あくまで、設計した活動によって、仕事が完遂するかということがポイントになりそうです。
計画とは将来に向けてのものですから、まず将来を描く必要があります。自分がどうなりたいのか、どうあるべきだと思うのかを明らかにする必要があります。
将来を描くこと、つまり目標設定ということになります。できる限り具体的でわかりやすい目標が必要です。この点があいまいだと、精度の高い計画(実行プロセス)を作成できなくなり、何をすればいいのかわからなくなってしまいます。目標が具体的にイメージできるようになっていることが、計画力の第一ステップです。
ビジョンからアクションへの変換
目標は将来の達成した姿ですから、その状態へどのような活動(行動)をとればいいのか、静的状態から動的なアクションへ変換する作業が必要となります。
そこで、まず行ってほしいのが、「逆算思考」です。ビジョン(ゴール)の時点から、現在までを逆算してプロセスをたどってみます。
たとえば「イベントの成功」のためには、「集客人数の確保」「魅力的なコンテンツの確保」「プロモーション・ツールの完成」などたくさんのステップが想定できます。成功のためには、何が必要かの観点で考えます。ひとつのステップが生まれれば、その状態になるためには何が必要かを考えていきます。
そのときに、ひとつひとつのステップは必ずつながっている必要があります。インプットとアウトプットがつながっているからステップになるわけで、これをシステム思考と呼びますが、つながりのないステップを設定してしまうと、次の段階に進めなくなります。プロセス構築力というは、いかにこのつながりのあるステップを考えることができるかという能力になります。
こうして生まれたステップを今度は、WBS(Work Breakdown Structure)に落とし込みます。WBSとは、プロジェクト全体を作業や成果物といった要素で細かく分解した構成図のことです。
それぞれのステップに対して、どのようなタスク(活動)が必要なのかを洗い出していきます。
このタスクをいかに精度高く、効率的な活動に設定することができるかが、まさに計画のクオリティとなるところです。
最後に、どのタスクをいつ行動するのか、実際に活動計画としてスケジューリングをしていきます。その際、自分ではできないタスクや同時並行しなければならないタスクに関しては、ほかの人に委譲することになります。
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