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「7%割引カード」でコア層維持 「餃子の王将」が過去最高売上を達成しているワケコロナ禍も克服(3/4 ページ)

「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの業績が絶好調だ。テークアウトやデリバリーに注力し、コロナ禍も乗り切った。コアなファンを維持する割引カードの戦略とは?

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会員カードによる定着化を強化

 餃子の王将は近年、集客施策にも力を入れてきた。公式アプリでの割引クーポンなどさまざまな施策はあるが、特に注力しているのが「ぎょうざ倶楽部会員カード」によるリピート客の確保だ。


ぎょうざ倶楽部会員カード(出所:プレスリリース)

ぎょうざ倶楽部プレミアム会員カード(出所:プレスリリース)

 500円毎にもらえるスタンプを25個集めると、1年間有効の「ぎょうざ倶楽部会員カード(5%割引) 」を提供する。18年度からは既に会員カードを持っている人を対象に、さらにスタンプを集めることで7%割引の「プレミアム会員カード」に交換できるキャンペーンを開始。18年度から22年度まで会員カード発行枚数は91.8万枚から102.0万枚へと伸びた。特に7%引きのプレミアムカードに関しては、27.3万枚から43.9万枚へと伸びており、コアなファンが定着していることが分かる。


会員数は過去最高を記録(出所:2023年3月期決算説明資料)

 王将の会員カードはいわば、1万2500円を前払いすることで年間を通して割引を受けられる仕組みといえる。ポイントカードや割引といった優良顧客を集めるための施策は「ロイヤルティプログラム」と呼ばれる。事前支払いが必要であるなど、ロイヤルティプログラムが有料である場合、消費者はそのブランドを競合より好んで選び、より高頻度で消費するようだ(出所:マッキンゼーのレポート)。王将の会員カードキャンペーンは業績に一定の貢献をしていることだろう。


会員カードのキャンペーンも度々実施している(出所:プレスリリース)

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