MVNO国内シェア 3位「オプテージ」、2位「NTTレゾナント」、1位は?:楽天「0円」廃止影響(2/2 ページ)
MM総研は、国内MVNO市場の2023年3月末時点での実績を発表した。
携帯電話契約数は横ばい
23年3月末時点の独自サービス型SIMの回線契約数は1312万1000回線となり、前年同期比で4.2%増。楽天モバイルの0円プラン廃止、IoT向け用途の好調を背景に3半期連続のプラス成長を記録した。
携帯電話(3G・4G・5G)契約数は2億747万5000回線、独自サービス型SIMの回線契約数は携帯電話市場全体から見ると構成比6.3%と、21年9月末以降横ばいで推移している。携帯電話市場全体が緩やかに成長する中、独自サービス型SIMも、楽天モバイルの0円廃止による顧客流入や、ドコモショップにおけるOCNモバイルONEの販売好調に加え、IoT用途での導入が進んだことから横ばいを維持した。
サブブランド大幅増 背景に楽天「0円」廃止
サブブランドも大幅に回線数を増加させている。楽天モバイルのゼロ円プラン廃止の影響で多くの顧客が流入。大手キャリアのメインブランドからの移行ユーザーを効率よく獲得している。23年3月末時点のサブブランド(Y!mobile + UQ mobile)契約数比率は、前年同期の6.2%から8%超にまで拡大した。サブブランドの合計回線数は、22年9月末の統計で初めて独自サービス型SIMの総計を上回り、さらに差を広げた。
キャリア各社のオンラインプラン(NTTドコモ「ahamo」、KDDI「povo」、ソフトバンク「LINEMO」)の契約数比率も3%超にまで拡大し、独自サービス型SIMの対抗軸となるサービスが好調を維持した。
24年はどうなる?
MM総研は「24年3月末時点の独自サービス型SIM市場は1450万回線になる。IoT用途では、今年度以降で顕著に市場が拡大する見込みであり、25年3月末時点のIoT向け回線比率は49.4%に達する」と予測している。
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