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実は高齢者狙い? 「3GB/880円」物議のドコモ「irumo」、識者はどう見ているのか(2/2 ページ)
NTTドコモが新たな小容量プラン「irumo」を発表した。識者はどう見ているのか。ITジャーナリストの山口健太氏に聞いた。
「3GB/880円」物議 「MNOとしての妥当な価格」
イルモは各種割引きを適用しない場合は3GBで月額2167円。割引きの適用には「dカード」での支払い(月額187円引き)や、「ドコモ光セット割」「home 5Gセット割」(同1100円引き)など関連サービスを利用する必要がある。
それにも関わらず、ドコモは「3GB/880円」と強調する点には疑問の声が出ている。MVNO事業者の日本通信の「小さな注意書きで料金分かりにくい」との皮肉めいた投稿も話題になった。
山口氏は「3GBプランは人気。サブブランドやMVNOによる条件付き『990円』が激戦区となっている。ドコモはそこに『880円』をぶつけてきた形」と解説。「自社サービスとの『抱き合わせ』が前提になっておりシンプルに使いたい利用者から不満の声があるが、MNOサービスとしてのイルモは妥当な価格だ」という。
また、「ドコモは他のMVNOが生き残れなくなるような価格帯では提供できないことから、付加価値をつけることで価格を引き上げるのはやむを得ない印象を受ける」とも述べた。業界最大手ならではの難しさもあるといえそうだ。
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