ローソン、新ホットスナック「海からクン」発売 魚介系のポテンシャルに注目:新規顧客獲得狙う
ローソンは7月11日、魚介系ひとくちタイプのホットスナック「海からクン」2品を発売する。開発の背景に「魚介系メニューにはポテンシャルがある」との分析。新規顧客取り込みを狙う。
ローソンは7月11日、全国のローソン店舗で魚介系ひとくちタイプのホットスナック「海からクン」2品を発売する。肉系商品が多いレジ横のフライドフーズに魚介系を投入することで、新規顧客を取り込みたい考えだ。
取り扱うのは「海からクン フィッシュマヨネーズ味」(248円)と「海からクン エビタルタル味」(259円)だ。フィッシュマヨネーズ味は、白身魚のすり身にせん切りのかまぼこを合わせることで、歯ごたえとふんわりした食感の両立を目指した。エビタルタル味は、カットしたエビを白身魚のすり身と合わせており、エビの食感を楽しめるようにした。エビのうまみとジューシーさが感じられるように、衣を薄くしているのが特徴だ。
ローソンの商品開発担当者は企画の背景として、日本人の魚と肉の消費量を挙げる。農林水産省の食料需給表によると、21年度の国民1人1年当たりの食用魚介類消費量は約23キロ、肉類消費量は約34キロとなっている。一方、ローソンのフライドフーズコーナーの構成を見ると、肉8割、魚1割、ポテト1割だ。「魚は健康にいいけど、気軽に食べにくいと考える消費者が多いのではないか。魚介系メニューにはポテンシャルがある」と担当者は分析する。
同社が15〜65歳の男女1000人に対し、アンケート調査を実施したところ7割以上が「魚介系のホットスナックを食べてみたい」と回答したことも開発を後押しした。
からあげクンのノウハウ採用
ローソンの看板メニューである「からあげクン」は1986年に発売して以降、シリーズ累計40億食以上を売り上げている。支持されている理由の一つは一口タイプで食べやすい形状になっていることだ。そこで、海からクンも同じようにつまようじで刺して一口で食べられるようにした。製法の一部にはからあげクンのノウハウを採用しているという。
国内のある地域で海からクンの実験販売を実施したところ、フライドフーズ全体の売り上げが、実験前の約2割増となったという。全国展開により、新しいファンを獲得できるか。
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