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メタバースの「残念な現実」 日本のアパレルが総崩れする前に直視すべきこと河合拓の「アパレル×テック」ジャーナル(1/2 ページ)

2021年末ごろから急速に加熱したメタバースブーム。新しい消費の在り方として注目を集める一方で、本質を見極めないまま参入し、失敗する企業が後を絶たない。アパレル業界はメタバース市場とどう付き合うべきか。河合拓が「夢と現実」を指摘する。

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連載:河合拓の「アパレル×テック」ジャーナル

 テクノロジーの急速な進化はアパレル業界全体に不可逆な変化をもたらしている一方で、本質を欠いた戦略で失敗する企業は後を絶たない。アパレル企業が生き残るには何をすべきで、何をすべきでないのか。本連載では国内外の最新テック事例を“アパレル再生請負人”河合拓の目線で解き明かし、読者の「次の一手」のヒントを提供する。

 メタバースという言葉が一般的に使われるようになって久しい。

 メタバースのユーザーは自分の分身となるアバターを操作し他者と交流する。仮想空間でありながら、メタバース上で購入した商品が後日自宅に届くなど、現実世界と連動したサービスも試験的に始まっていると聞く。私に言わせれば、これ以上のトンデモ理論はない。


画像はイメージ(提供:ゲッティイメージズ、以下同)

 日本でメタバース関連ビジネスに取り組む人の中で、自分自身でVRゴーグルを買って試したことがある人はどれほどいるだろうか。試したことがあるなら「メタバースが描く未来の世界」がそう簡単にやってこないことが分かるはずだ。

メタバースを「体験して」分かった現実

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