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格安コピー品「自慢する」米Z世代 正規ブランドがとった“常識外れ”の一手とは:石角友愛とめぐる、米国リテール最前線(1/3 ページ)
米国で「デュープ」という、オリジナル商品にとても似た他社の商品が話題となっている。Z世代の間では、デュープを身に着けることにネガティブな感情はなく、むしろ好意的に受け止められている。正規ブランドはこうした流れにどう立ち向かったのか?ルルレモンの常識外れのキャンペーンを紹介する。
みなさんは「デュープ」という言葉をご存知でしょうか。米国のスラングで、Duplicate(複製する)という単語から派生している言葉で、あるオリジナル商品にとても似た他社の商品を指します。
規制対象になっているCounterfeit (偽物)と異なり、有名な会社のロゴをまねて消費者をだます目的で作られたものではなく、デザイン全体を複製したような作りになっているのが特徴です。オリジナル商品と比べると半額以下で買えるものもあり、Z世代を中心に「#Dupe」というハッシュタグで、現在TikTokなどで大きな話題になっています。
例えば、ヨガパンツやランニングウェアなどのアスレジャーアパレルで圧倒的ブランド力を持つルルレモンですが、ルルレモンのヒット商品であるヨガパンツは、定価約100ドルで売られており、普段使いとしては少々高額に感じる人が多いのも事実です。
そこで、アマゾンで別のレギンスを見てみると、全く同じようなデザインのヨガパンツが28.99ドルで売られています。レビューの数も内容もポジティブなものが多く、中には、「ルルレモンのデュープと聞いて買ったけど、ルルレモンより良いと思う」というようなコメントもあります。
Amazonの商品ページに付いている実際のコメントのひとつをご紹介したいと思います。
「費用面でも機能面でもこの商品は......」デュープを買う人の本音
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