コラム
“Twitterキラー”スレッズ、関心はピークの50分の1 不満溢れる「X」が意外に順調なワケ:ユーザーの心理(1/2 ページ)
Twitter(X)ユーザーは突然の名称変更、ツイートの閲覧制限などイーロン・マスク氏に翻弄されてきた。米メタの対抗サービスThreadsに注目はあつまったものの、現在の関心は下火なようだ。「大移動」は起こらずいまだにXに残り続けるユーザーの心理は。
イーロン・マスク氏が7月に突如として行った「Twitter」から「X」への名称変更は世間を騒がせた。これに先立って始まったツイートの閲覧制限もあり、愛想を尽かしたTwitterユーザーは他のSNSへの「大移動」を検討していた人もいたようだ。移動先としていくつかのSNSが注目されたが、急先鋒は米メタの対抗サービス「Threads」(スレッズ)だろう。
UIをTwitterにかなり似せてきたThreadsが1億ユーザーを獲得するためにかかった日数はわずか5日。このスピードの要因には、メタが擁するInstagramとの連携が功を奏したのは確かだ。とはいえ、ChatGPTが1億ユーザーに達するまでの「約2カ月」という驚異的なスピードをさらに上回ったことで、Threadsのリリース直後は相当もてはやされていたように思う。
ところが「山高ければ谷深し」という言葉にもあるように、現在ユーザーのThreadsへの関心は急速に薄れている。
Googleにおける検索ボリューム(検索されている数の多さ)の推移が分かるGoogleトレンドを見ると、「Threads」の検索ボリュームが「Twitter」を上回ったのはリリース日の7月6日のみである。現在はピークから50分の1近くまで減少している。なぜここまで関心が下がってしまったのだろうか?
Twitter(X)が意外に順調なワケ
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