きっかけは社内報⁉ 第一生命が「川柳コンクール」を始めたワケ:経済の「雑学」(1/2 ページ)
「また値上げ 節約生活 もう音上げ」。こちらは第一生命保険が主催する「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」で、今年1位に選ばれた川柳です。このコンクールは前回まで「第一生命サラリーマン川柳コンクール」と呼ばれていました。
「また値上げ 節約生活 もう音上げ」。こちらは第一生命保険が主催する「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」で、今年1位に選ばれた川柳です。物価高騰で長引く節約生活の憂いを、ストレートかつユーモラスに詠んだ作品として多くの共感を集め、2754票を獲得しました。
「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」と言われても聞き覚えがないなあ、と感じる人もいるかもしれません。このコンクールは前回まで「第一生命サラリーマン川柳コンクール」と呼ばれていました。「それそれ、サラリーマン川柳は知ってるよ」といった人も多いかと思いますが、今回から名称が「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」(以下、サラ川)に変更したのです。
名称変更の理由を同社に聞いたところ「老若男女問わず、より幅広い方に楽しんでいただくため」とのことでした。職場や家庭の日常をユーモアをこめて表現するというこれまでのコンセプトは守りつつ、多様性の時代に、それぞれ異なる価値観やライフスタイルを持つ「わたし」が感じた日常を川柳にしてほしいという思いを込めたそうです。
名称が変わったことで、応募作品の幅も広がりました。特にアイドルやアニメのファン活動として広まっている「推し活」をテーマに詠んだ作品が多く集まったそうです。
今年で第36回目を迎え、2カ月ほどの募集期間中には8万句以上が集まるサラ川。なぜ、保険会社が川柳コンクールを始めたのでしょうか?
同社生涯設計教育部の井出麻郁子さんによると、サラ川は社内報の1コーナーとして始まったそうです。1985年に社内報の新年号企画として、当時の担当者が発案しました。どんな作品が応募されたかは、著作権の関係から残念ながら公表できないとのこと。応募数の記録も残っていないものの、社内から大きな反響があったそうです。当時は募集のみで、今のように大賞などの選考はしていませんでした。
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