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「最長50年」の住宅ローン 若者をねらう新プランが危ない4つのワケ:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/3 ページ)
住信SBIネット銀行が50年にわたる返済期間を設定した住宅ローンを発表し、注目が集まった。しかしこのプラン、いくら月ごとの支払いが安くなるといっても、もろ手を上げて受け入れることは難しそうだ。筆者は4つの懸念点を抱いている。
都内の不動産価格は急激に上昇しており、従来型住宅ローンでのマイホーム購入は、多くの人々にとって「夢物語」になりつつある。そんな中、住信SBIネット銀行が50年にわたる返済期間を設定した住宅ローンを発表し、注目が集まった。
従来の「最長35年」から期限を大幅に延長したプランで、月々の返済額を抑える趣旨だ。完済時に満80歳未満の人が対象であるため、50年ローンを組むなら、20代がメインターゲットになるわけである。
しかしこのプラン、いくら月ごとの支払いが安くなるといっても、もろ手を上げて受け入れることは難しそうだ。筆者は4つの懸念点を抱いている。
「50年ローン」 4つの懸念点
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