武器は「食べ放題」「あふれる無料サービス」 超駅近ホテル「安心お宿」はどんな客層を狙っているのか:ライバルはビジネスホテル(2/5 ページ)
都心部で展開するカプセルホテル「安心お宿」は、多くの無料サービスとサービスを武器に成長してきた。どんな客層を狙っているのか。
無料の軽食を充実させる
筆者が取材で訪れた新宿駅前店(男性専用)のケースで説明しよう。同店は1階がフロント、2階が温浴施設、3階がフリーラウンジ、4〜7階がカプセルフロアという構成だ。
3階のフリーラウンジでは、さまざまな軽食を用意している。
午前6時〜深夜の午後12時はご飯やみそ汁を無料で提供(食べ放題)。また、人気の高い「ふりかけバー」には「ゆかり」「おかか」「のりたま」「茎わかめとしその実」など計28種類を用意している。お茶漬けのもとや味のりもある。
同店舗は外国人観光客の利用も多いため、ふりかけやお茶漬けの作り方を解説するコーナーも。電子ジャーの横には2種類の漬物、3種類のしょうゆ、ごま油や揚げたまもあった。
午前7〜10時には無料のカレーライスを毎日提供する。また、カレーとの相性を考え、同時間帯にはラッシー(プレーンとマンゴー味)も出す。午後9時以降には炊き込みご飯が登場。その日によって「すき焼き風」「ピラフ風」「ビビンバ風」などと使い分けているようだ(無くなり次第終了)。
飲み物も充実させている。ファミリーレストランでよく見るようなドリンクバーやコーヒーサーバーに加え、選べるインスタントコーヒーコーナーを設置。取材日には9種類の瓶が置いてあった。当日、取材対応をした新橋・汐留エリア支配人の佐藤聡美氏は「コーヒーで気分転換してもらえるように数をそろえた」と説明する。
午後5〜12時には、1人5杯まで利用できる無料のアルコールも提供する。約30種類で、ラインアップは焼酎(芋、麦それぞれ数種類)、ワイン(赤、白)、ウイスキー(ジムビーム、ホワイトホースなど)、レモンサワー、梅酒、ジン、ウオッカ、各種リキュール(カシス・ピーチなど)となっている。
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