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「バスケW杯」支える日の丸企業製ボール FIBAと40年の関係:経済の「雑学」(2/2 ページ)
日本のスポーツメーカーであるモルテンが「FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023」の公式試合球を手掛けている。大会主催者FIBA(国際バスケットボール連盟)と同社は40年の関係性がある。
FIBAと40年の関係
今大会の公式試合球を手掛けるモルテン。1982年に南米コロンビアで開催された「FIBAバスケットボール世界選手権」(現在のW杯)で公式試合球に採用されて以来、FIBAとは40年の関係がある。FIBA協力の下、選手たちの意見と自社の最新技術をボール開発に反映してきた。
このため、FIBA主催のW杯や大陸予選、クラブ選手権、クラブリーグの公式試合球として採用されている。
同社はバスケットボールに加え、サッカーやハンドボール、バレーボールなどスポーツ用のボールを製造。手掛ける主要4競技全てで、国際基準をクリアした「国際公認球」の認定を受けており、このうちバスケとハンドボールに関しては、五輪と国際大会(W杯・世界選手権)の試合球として使用されている。
(関連記事:モルテン製サッカーボールがW杯アジア最終予選の公式球に選ばれた理由)
今夜の豪州戦は初の1次リーグ突破が決まるだけでなく、来夏のパリ五輪への出場権も関係しているため、日本代表にとっては重要な一戦となる。今大会で、アジア最上位となれば自動的に五輪出場権を得られる中、各グループ2試合を終えた時点で、1勝1敗の日本がアジア最高位。豪州戦で勝利すれば、モントリオール五輪以来、48年ぶりの自力での出場権獲得へ大きく前進する。“日の丸ボール”の後押しで、日本代表は大舞台への切符を確定させられるか。
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