音声配信サービスを運営するオトバンク(東京都文京区)は、50歳以上のミドル・シニア世代を対象に読書週間調査を実施した。ミドル・シニア世代の「読書離れ」は他の世代よりも進んでいるようだ。それはなぜか。
1カ月の読書量について、最多の回答が「1冊も読まない(0冊)」で56.0%だった。文化庁が16歳以上を対象に行った「平成30年度国語に関する世論調査」によると、1カ月に本を1冊も読まない人は47.3%だった点から、ミドル・シニア世代における読書離れは他の世代よりも多いことが分かった。
若い頃の読書量との変化を聞いてみると、「大幅に減った」「やや減った」を合わせ55.8%が「読書量が減った」と回答した。
若い頃と比べ、本が読みづらくなってきたと思う人は74.8%。
読みづらくなった理由では、「老眼や視力の低下」と回答した人が最も多く87%。次いで「集中力が続かない」(45.2%)、「他の趣味や楽しみに時間を割くことが多くなった」(28.4%)となった。加齢による老眼や視力の低下を理由とする人が圧倒的に多く、読書離れの要因の一つになっているようだ。
本が読みづらくなったと回答した人に、「読みづらい」という悩みがなければもっと本を読みたいかを聞いてみると、7割を超える人が「もっと本を読みたい」と回答した。
目を使わずに音声を聞いて読書ができる「オーディオブック」について、使ってみたいかという質問では、約4割が「使ってみたい」と回答した。「読みづらい」という懸念を解消できるなら、読書を楽しみたいと思っている人が一定数いることが分かった。
調査は8月10日、50歳以上の男女400人を対象にインターネットにより実施した。
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