有名メニューのきっかけはマクドナルド? びっくりドンキーが愛され続ける納得の理由:経済の「雑学」(2/3 ページ)
根強い人気を博す「びっくりドンキー」。同社の歴史には意外な転換点があった。メニューや店舗の工夫とともに、びっくりドンキーが愛され続ける理由を解説していく。
高評価を得ている理由の一つとして、他のファミレスにはない独特の店舗デザインが挙げられるだろう。一部の店舗では非常に派手な外観となっており、また店舗ごとにデザインが異なる。ある店舗は西部開拓時代、またある店舗はジャングルを思わせるような外観になっている。一般的な外食チェーンでは味わえない「レジャー感」があり、特に子どもをワクワクさせる効果があるといえるだろう。外観自体が一つの看板のような役割を果たしている。
その一方で、中に入ってみると突飛な派手さはなく、木目調をベースとした内装は落ち着いた雰囲気を醸し出している。それでいて、随所に置かれた装飾品がちょうど良い非日常感を演出している。公式Webサイトによると、店内の装飾品は社長自らが海外に出向き、びっくりドンキーのイメージに合ったものを仕入れているそうだ。こうした店舗のレジャー感・非日常感は顧客から好まれる理由の一つといえよう。
ハンバーグなのに和食ベース
次にメニュー構成を見てみよう。びっくりドンキーの看板メニューは、ご飯とサラダ、ハンバーグが1枚の木皿に乗ったディッシュメニューだ。定番の「レギュラーバーグディッシュ」から「ビビンバーグディッシュ」「フォンデュ風チーズバーグディッシュ」など、種類が豊富である。
ハンバーグの量は150グラムと300グラムから選ぶ。また、レギュラーバーグディッシュのようにスタンダードなメニューの場合、ソースは醤油ベースの1種類しかない。ハンバーグが柔らかく、箸で食べるのが基本である点も特徴だ。つまり、店舗デザインに反してハンバーグは和食ベースなのである。
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