シニアが住まいで不便に感じること 3位「収納物の出し入れ」、2位「階段上り下り」、1位は?(2/2 ページ)
シニアの住まいに関する調査結果が発表された。シニアが家に関して不満に思っている箇所や、リフォームの意向などが明らかに。
リフォーム経験がある人に金額を聞くと、平均は383.0万円だった。自己資金の平均が339.3万円、借入金が36.7万円、補助金など(返済不要)は7.0万円だった。自己資金でリフォームした人の比率は88.6%を占めた。
リフォーム・住み替え・建て替え 最もシニアのニーズが高いのは?
今までに住宅のリフォーム・住み替え・建て替えをした経験があるか聞いた。最も多かったのは住み替えで、47.7%が「ある」と答えた。次いで住宅リフォームの経験者が45.3%、建て替えが14.4%だった。
今後の意向を聞いたところ、最もニーズが高いのは住宅リフォームで、28.2%が「する・したい」と回答した。住み替えの意向がある人は14.6%、建て替え意向を持つ人は4.7%だった。
高齢ほど「今の住まいに住み続けたい」
現在の住まいに居住している平均年数は27.3年だった。住まいの築年数は平均が30.3年で、いずれも30年前後という結果に。今後の住まいに関する意向について、最も多かったのは「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」で53.0%。次いで「死ぬまでずっと今住んでいる地域に住み続けたい」が19.9%、「健康な間は今の住まいに住み続けたい」が18.3%だった。
年代別では、男女ともに年齢が増えるほど「死ぬまでずっと今の住まいに住み続けたい」という意向が多い傾向に。特に男性が顕著であり、75〜79歳では72.0%に達した。同年代の女性(61.5%)と比較して、10ポイント以上の差が開いた。
最近5年間で工事・修繕したものは?
直近5年で住まいに「買い足したもの、買い替えたもの、工事・修繕したもの」を聞いた。1位は「トイレのリフォーム」で13.5%が回答した。2位以下は「縦型洗濯機」(10.6%)、「外壁の修繕」(10.4%)、「屋根の修繕」(9.8%)、「給湯器」(9.6%)が続いた。
今後やりたいことでは「浴室のリフォーム」(12.1%)がトップに。上位にはその他「キッチンのリフォーム」「外壁の修繕」「屋根の修繕」「トイレのリフォーム」など、水回りや外壁・屋根の修繕を希望する声が多かった。
「ハルメク 生きかた上手研究所」の梅津順江所長は、「年齢を重ねて感じる不便や不安は『住み替え』ではなく『建て替え』で解決していることが分かった。住宅リフォーム市場規模は6兆〜7兆円とされ、シニア世代によって支えられている。これからもシニアが支えていくことが予測できる」とコメントしている。
調査はインターネットで行った。期間は8月29〜30日、有効回答数は2000人。
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