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チケット最高額は1200万円 ドコモが「バイエルン対マンC」でスポーツ興行に参入した狙い:携帯、配信に次ぐ収益源に(6/7 ページ)

ドコモはJリーグと共に主催者となり、世界最高峰のクラブチームであるマンチェスター・シティFCとFCバイエルン・ミュンヘンという「奇跡の一戦」を開催した。なぜ通信会社ドコモが、スポーツ興行に参入したのか。キーマンに聞いた。

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スポーツビジネスを下支えしたい

 ドコモは7月、1週間で3つの世界的なスポーツ興行に携わり、Leminoで無料配信した。23日は横浜FM対マンC、25日はプロボクシング井上尚弥対スティーブン・フルトンのWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、26日にバイエルンとマンCの試合だ。


井上尚弥対スティーブン・フルトンのWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチを7月25日に開催(NTTドコモ提供)

 ドコモは基本的に携帯電話の通信会社というイメージが強い。それだけに国内で大規模な興行を連続して仕掛けたことには驚いた。鈴木課長は「確かに携帯の会社がなぜ、と疑問に思われるかもしれません」と話す。

 以前の一般的なスポーツ興行の収益は、チケット、スポンサー、グッズによる収入が基本だった。その中で、スポンサー企業はお金を払う対価として看板の露出やVIPなどが座る観戦チケットを受け取っていた。

 その後スマホが普及し、個人データを主体としたマーケティングができる時代が到来した。携帯電話会社として膨大な個人データを持つドコモは、その資産をスポーツ興行にも生かせると考えたのだろう。

 「スポーツのスポンサーに対して、従来のような看板での露出やチケットに加え、スポーツ側と協業してドコモの会員基盤をベースとしたマーケティングソリューションも提供できるのではないかと思いました」(鈴木課長)

 スポーツビジネスにおいて、ドコモはデータという付加価値をつけ、自ら興行を主催し、チケットを販売し、協賛セールスの売り上げにつなげたのだ。

 ドコモは興行主でありながら、チケットやグッズ販売、協賛社獲得の業務、さらにはホスピタリティビジネスなどを手掛けた。その理由はドコモが「興行」というビジネスを、新たな収益の1つに育て上げたいからだ。

 スポンサーは、ドコモから得たデータを活用することによって売り上げが伸びやすくなり、それはスポーツ経済圏の拡大につながっていく。スポーツビジネスの市場が広がれば、チームの収益が伸び、選手への給与還元や次世代の選手育成環境への投資が可能になる。裾野が広がることによって、ファンが増え、サッカーなどのスポーツがより伸びていくという好循環のサイクルになってほしいようだ。その意味で、非常に広い視野を持った取り組みだった。

 「今回の興行開催の目的としてJリーグは、Jクラブの国際試合経験機会の創出、そして世界トップレベルの魅力あるサッカーを多くの方々にご覧いただく機会の創出を掲げていて、共同主催するドコモとしても魅力あるサッカーを多くの方々にご覧いただくうえで、Leminoで無料配信いたしました。ドコモは、Jリーグがサッカーの裾野を広げる取り組みの下支えをしていきたいと考えています。その先に、スポーツにおけるドコモ経済圏の拡大を実現させたいですね」(小島氏)

 スポーツ興行の中で、ドコモが「縁の下の力持ち」的な存在になりたいのは理解できる。だが、それではドコモ経済圏拡大のスピードは速まらない。

 「個人的には、ドコモが下支えしていることをファンに知ってほしいということではなく、世の中からの見え方としては『Jリーグやスポーツのファンならdポイント、d払いでないと損だよね』と思われる環境に、自然になればいいと思っています」(鈴木課長)


NTTドコモブース(©J.LEAGUE)

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