過去最高の20万人超! 雪がないスキー場に、なぜ「大きなブランコ」を設置したのか:水曜日に「へえ」な話(4/5 ページ)
スキー人口が減少していることもあって、全国のスキー場が苦戦している。「なんとかしなければいけない」ということで、春から秋にかけて集客力をアップさせたところがある。白馬岩岳マウンテンリゾートだ。
「巻き上げ式」を採用
それにしても、岩岳リゾートはなぜ巨大なブランコをつくったのか。「ヤッホー!スウィングを設置したところ、お客さまから『次はどうなるの?』『またブランコをつくってほしい』といった声が多かったんですよね。ただ、隣に同じようなブランコをつくっても面白くない。どうせつくるのであれば、楽しいものでなければいけない。『大きいブランコはどうか? ワクワクしてくれるかも』と考え、実現に向けて動きだしました」(和田さん)
先ほど紹介したように、第二弾のブランコは「巻き上げ式」を採用している。企画当初から、この案で進めていたのかというと、そうではない。「座るのではなく、立ってこぐのはどうか」といった案もでてきたが、「さすがにそれは危ない」ということで却下。
巻き上げるのではなく、座っているお客をスタッフが引っ張って、飛び出す前に手を離すのはどうか。もう1つ案があった。N極とS極の磁石を使って、お客を引っ張る。同じ極にすると反発するので、そのチカラを使ってブランコを離すのはどうか。しかし、いずれも難しいと判断した。
人力による案はスタッフの人数を確保しなければいけないし、スタッフの経験などによって差が生まれるかもしれない。うまくいけばスムーズに進むが、うまくいかなければ時間がかかってしまう。不安定要素を払拭できないこともあって、不採用に。
もう1つの磁石はどうか。実験で試したところ、磁石の傾きによって磁力が違ってくることが分かってきた。うまくいくときとうまくいかないときがあったので、これも不採用に。結果、オペレーションが最も安定している巻き上げ式を採用したのだ。
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