家庭用の売り上げが5倍に! カプセル式コーヒーマシン「キューリグ」の強みと弱み:約4年ぶりに新作(3/4 ページ)
米国で高いシェアを誇るカプセル式コーヒー&ティーマシンメーカー「キューリグ」は、約4年ぶりとなる新モデルを発売した。他社との差別化を目的にマルチブランド化を図り、40種類以上のカプセルを展開している。同事業を展開するカップス社に、新モデルの特徴と日本戦略を聞いた。
エントリーユーザーへ向けた約4年ぶりの新作
そんなキューリグは、約4年ぶりとなる新モデル「KB-01」(1万5400円)を11月1日に発売。カプセル式コーヒーの本格的な香りや味わいはそのままに、スリムなデザイン、スピーディーな立ち上がり、シンプルな操作性を実現した。
現行モデルの「BS300」(1万9800円)よりも小さく、軽く、安い。コーヒーに詳しくない人でも直感的に使えるよう抽出量はイラストで表現し、左から順にボタンを押して3ステップで淹(い)れることができる。背景には、エントリーモデルとして広い層に展開したい狙いがある。
「コロナ禍を経て、家庭でコーヒーを飲む人や飲む頻度が圧倒的に増えました。高品質なコーヒーへの需要も増していて、おいしさを求めてコーヒーマシンを使う人も増えている印象です。スリムで置きやすく購入しやすい価格にすることで、まだコーヒーマシンを使ったことがない家庭に届けたいですね」
米国のキューリグ社は、日本よりひと足早く04年に家庭用マシンを発売している。そこからマルチブランド化を進め、今では4世帯に1世帯が所持(※)するほどシェアを広げているそうだ。米国ではスリムでシンプルなモデルが一番人気だという。
ネスレをはじめとした各社からも、スリムで利便性が高いモデルは発売されている。やはりキューリグを使う一番の醍醐味はマルチブランドであり、さまざまなブランドから選べるのは他社にない体験価値だろう。
この11月にはニューヨークのプレミアムティーブランド「HARNEY & SONS(ハーニーアンドサンズ)」の紅茶や、14年にワールド・バリスタ・チャンピオンシップでアジア人初の世界王者になった井崎英典氏がプロデュースした「HIDE IZAKI ドリップカプセル」が新発売されている。
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