ChatGPT、実際どう利用? 「創作のヒント」「暇つぶし」を超えた1位は
人々はChatGPTをどう使っているのか、チャットプラス(東京都千代田区)が調査を実施した。
米OpenAIが2022年11月にChatGPTを公開して1年。この間、AIに関する議論は活発となり、企業や自治体でも活用を模索する動きが広がっている。こうした中、一般の人々はChatGPTをどう使っているのか。AI導入支援を手掛けるチャットプラス(東京都千代田区)が調査した。
ChatGPT、実際の利用率は?
ChatGPTについて約2割が「利用したことがある」と回答。内訳は「何度か利用したことがある」が16.7%、「よく利用している」が6.0%。年代が上がるにつれて、ChatGPTの利用率は下がる傾向に。一方、20代の利用率は唯一30%を超える結果となった。
ChatGPT、実際はどう使っている?
ChatGPT利用時のテーマ・ジャンルとして、最も多かったのは「コミュニケーション(一般的な会話)」で38.2%に上った。「生活・雑学」(32.0%)、「IT(インターネット・PC・スマートフォンアプリなど)」(21.1%)と続いた。
ChatGPTの用途や利用目的は「調べ物・リサーチ」が最も多く、52.6%。「雑談、暇つぶし」(35.5%)、「創作およびそのヒント」(16.7%)と続いた。
同社は「リサーチはどうしても時間が必要になるため、時間短縮を目的にChatGPTを利用している人が多いのでは」と分析している。
具体的な利用方法としては「仕事での書類作成で、どのように作るべきか参考で使用した」(20代男性/会社員)、「顧客にメールに送る言葉の表現を調べた」(40代女性/パート・アルバイト)といったコメントが寄せられた。
ChatGPTの改善してほしい点について、最も多かったのは「回答精度」で36.8%。「情報の正確性」(33.8%)、「リアルタイムでの情報更新」(21.5%)が続いた。
ChatGTPの回答精度について、約7割が「人間に近い」と回答した。内訳は「ある程度人間に近いと感じた」が62.7%、「とても人間と近いと感じた」が7.5%。
AIが人間の代わりになることについて「ある程度はそう思う」とした人が68.9%と7割に迫る結果に。「とてもそう思う」(15.4%)、「あまりそう思わない」(12.7%)、「全くそう思わない」(3.0%)と続いた。
AIが人間の代わりになるレベルまで進化した場合、AIと「友達になれる」という人は34.6%にとどまり、7割近い人がAIとは「友達になれない」とした。
「友達になれない」とした人からは「気持ちを分かち合えないと思うから」(20代女性/保育経論)、「何を考えているか分からないから」(20代女性/公務員)といった意見が寄せられた。
調査は8月21〜22日にインターネットで実施。20〜60代の男女1007人から回答を得た。
関連記事
- 生成AIを「利用しない」リスクとは 村田製作所が全社導入した理由
連載「生成AI 動き始めた企業たち」第10回は、村田製作所を取り上げる。スマートフォンやPCで使われる電子部品の生産・開発は世界でもトップクラスのシェアを誇る同社。長年、DXにも注力し、AI開発にも力を入れる。同社の強みはどこにあるのか――。 - 分析作業、9時間→6分に パナソニック流、生成AIの活用法
「生成AI 動き始めた企業たち」第6回はパナソニック コネクトを取り上げる。これまで9時間かかったアンケート分析業務を6分に短縮できたと発表し、話題を呼んだ同社。いかにして生成AIの業務活用を進めているのか。 - 企画書作り「1週間→1日」に 住友生命の生成AI活用法
住友生命保険は7月から職員約1万人を対象に、ChatGPT技術を基に独自開発したチャットシステム「Sumisei AI Chat Assistant」を導入。これまで作成に1週間を要した企画書が、わずか1日で完成するなどの成果に結びついているという。 - サイバーエージェント、生成AIで業務6割削減へ 賞金1000万円の社内コンペも
サイバーエージェントは、全社員が生成AIを活用できる環境を整備し、現在の業務を2026年までに6割削減すると発表した。 - 電話対応、最大54%の時短に JR西日本の生成AI活用術
「生成AI 動き始めた企業たち」第11回はJR西日本。AIベンチャーと協業し、オペレーターの電話業務にかかる時間を最大54%削減に成功した。今後、生成AI活用にどのような道筋を描いているのか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.