インタビュー
ニトリ、山善、無印で売れているのは? 最新の「こたつ」事情:各社の特徴(3/5 ページ)
「こたつ」の売れ行きが変わり始めているようだ。最も大きな変化は、床に座って使う「ロータイプ」から、ソファやイスに座って使う「ハイタイプ」が主流になりつつあること。最新こたつの特徴と反響を取材した。
「4段階の高さ調整」で使い勝手を追求する山善
約30年前からこたつを販売する山善でも、ニトリ同様にハイタイプのこたつがよく売れている。
山善の松島康智氏(家庭機器事業部)によれば、コロナ禍の20年から市場にハイタイプのこたつが一気に増えたという。
「過去5年を振り返ると、市場全体でこたつが最も売れたのが20年でした。当社の20年の売り上げを見ると、前年比2倍ほどになっており、在宅勤務や巣ごもりの需要が急増した影響でハイタイプのものが完売しました。以前は少数派だった『デスクこたつ』や『ダイニングこたつ』が、この頃からトレンドになりました」(山善 松島康智氏)
こたつ人気は21年以降も続いているという。山善では、高さを細かく変えられるようにして利便性を追求している。
「当社には継ぎ脚を2つ付けて、高さを4段階まで変えられる製品があります。すると座椅子や高座椅子に座ったときにも快適な高さにすることができ、自宅にあるいろいろなイスと組み合わせられます」(山善 松島康智氏)
より長い目でこたつ市場を振り返ると、10年ほど前と比べて「和室よりも洋室に似合うデザインが豊富になっている」「高齢者だけでなく若い世代や一人暮らしの世帯にまで需要が広がっている」「低価格商品の増加」の3点が変化しているという。
「最も売れ行きがいいのは、大人2人に小さな子ども1人の3人ほどで使えるサイズ感の製品ですね」(山善の松島康智氏)
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