コラム
東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケ:経済の「雑学」(2/6 ページ)
東京駅と有楽町駅、日暮里と西日暮里駅のように、都会には、駅間距離が短い場所がある。なぜ、そのような駅の設置の仕方をしたのだろうか。その理由は……。
中央線や山手線も
東京圏の鉄道の中で、駅間距離が長いことで知られるのは中央線である。中央線、とくに中野駅から立川駅の間は、隣の駅まで歩くと「ちょっとつらい」くらいの間隔で駅が並んでいる。それゆえに、中央特快ではなく快速列車(各駅停車は中央・総武緩行線)でも、多摩地方への速達輸送に効果を発揮しているといえる。それが、京王電鉄に対するアドバンテージになっているのだろう。
山手線内の各駅でも同じだ。山手線や中央・総武緩行線の各駅は、歩くのには少し時間がかかるくらいの距離で駅が設けられている。駅間距離1キロ以上の場所がざらにあり、大崎〜品川間のように2キロの区間もある。一方で神田〜秋葉原間の0.7キロ、上野〜御徒町間の0.6キロ(この間にアメ横がある)といった、駅間距離の短いところも存在する。
山手線は都市鉄道として設けられ、遠距離の路線は別線になっているといえばそれまでだが、駅間距離を短くしている区間もあるのが現実である。
中央・総武緩行線は、私鉄の甲武鉄道が電車で高頻度運転をしていたことから、山手線の内側では駅間距離が短いケースが多い。代々木〜新宿間は0.7キロ。一方で距離が長めなのは飯田橋〜市ヶ谷間で1.5キロである。
駅があるような場所は、その地域の中心となっているから駅があり、こまめに駅を設けていたらそうなったと考えていい。しかし、なぜか駅間距離が短く「こんな駅の設置の仕方をしなくてもいいのでは?」と思える駅も見られるのだ。
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