コラム
東京で隣の駅が「近すぎる」路線が存在するワケ:経済の「雑学」(4/6 ページ)
東京駅と有楽町駅、日暮里と西日暮里駅のように、都会には、駅間距離が短い場所がある。なぜ、そのような駅の設置の仕方をしたのだろうか。その理由は……。
有楽町駅の歴史
1910年6月に開業した有楽町駅は、電車線の烏森駅(現在の新橋駅)から北に延伸してできた駅だ。当時、まだ東京駅は開業していない。
その頃、東海道本線を走る長距離列車は、現在の汐留にある新橋駅を起点としていた。日本テレビや共同通信社の本社ビルがあるあたりである。前年の1909年に品川駅から烏森駅まで電車線が延び、複々線ができている。
有楽町まで延伸したことで、同駅は周辺のオフィス街や銀座の繁華街へのアクセスが向上した。
新橋エリアは当時、ターミナルがあるエリアだったものの、丸の内に大ターミナルをつくる計画が進んでいた。それが東京駅である。
1910年9月には呉服橋駅(現在の東京駅のやや南側)まで延伸、1914年12月に東京駅が開業。列車も電車もすべて発着するようになった(呉服橋駅は仮駅なので廃止となった)。
南側から徐々に線路を延ばしてきたため有楽町に駅があり、駅間距離が短い区間が誕生した。
なお、京葉線の東京駅ホームは山手線などがある東京駅ホームと有楽町駅のほぼ中間に位置する。これは、京葉線の東京駅ホームをつくれる場所があの位置しかなかったからである。
ほかにも、駅間距離が短いことで知られている区間がある。
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