近年、大手企業だけでなく地方や中小企業においても、BtoBマーケティングの施策に取り組んでいる。そんな中「営業とマーケは仲が悪い」という悩みも多く聞かれる。
現場ではどの程度マーケティング部門と営業部門の連携が取られているのか。実態についてSansanが調査を実施した。
「営業VS.マーケ」はなぜ勃発するのか 食い違う意見
調査は、法人向け商品・サービスを提供する企業で自社のマーケティングもしくは営業に関わるビジネスパーソン各500人(計1000人)から回答を得た。
営業先の新規開拓や新規受注のために、マーケティング施策は「非常に重要だと思う」とした人は47.6%となった。「やや重要だと思う」(46.0%)とした人と合わせ、全体の9割以上が重要と回答し、マーケティング部門だけでなく、営業部門もマーケティング施策の重要性を感じていることが分かる。
マーケティング部門と営業部門の連携について「非常に良く連携できている」とした人はわずか13.9%にとどまり、8割以上の人が部門間の連携に課題を感じていることが分かった。
マーケティング部門と営業部門が「非常に良く連携できている」とした人のうち、約9割が新規顧客開拓や新規受注の状況について「非常に好調」「やや好調」と回答した。
一方、部門間の連携に「課題がある」「連携できていない」と回答した人ほど、営業先の新規開拓や受注も不調である傾向が見られた。
マーケティング部門が企画して行う展示会や広告などのマーケティング施策について、マーケティング部門の7割以上が「営業部門が成果につなげられていない」と感じると回答。一方で、営業部門の7割以上が「マーケティング施策そのものが営業成果につながらない」と感じるとした。
マーケティング部門から営業部門に渡される見込み客のリードの活用状況について、マーケティング部門の7割が「営業部門にリードを渡しても受注につながらない」と感じることが「ある」と回答。一方で、営業部門の6割が「マーケティング部門から渡されるリードの質が悪い」と感じることが「ある」と回答した。
調査から、マーケティング部門と営業部門の連携において、双方の意見にすれ違いが生じていることが明らかに。お互いのニーズや成果に対する期待を十分に把握できていない現状がうかがえる結果となった。
調査は10月31日〜11月10日にインターネットで実施した。
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