ダイハツ不正、サプライチェーンの売上は計2兆円超 8136社に影響
12月20日、ダイハツ工業(大阪府池田市)は製造する64車種・3エンジンの認証試験において、174個の不正が発覚したと公表した。帝国データバンクによると、ダイハツ工業を頂点とするサプライチェーン企業(売上高の1%以上を依存している企業)は国内に推計8136社あり、売上高の合計は推計2兆2110億円にのぼるという。
12月20日、ダイハツ工業(大阪府池田市)は製造する64車種・3エンジンの認証試験において、174個の不正が発覚したと公表した。これを受けて、ダイハツ開発車種の全てが一旦出荷停止となっている。帝国データバンクによると、ダイハツ工業を頂点とするサプライチェーン企業(売上高の1%以上を依存している企業)は国内に推計8136社あり、売上高の合計は推計2兆2110億円にのぼることが分かった。
サプライチェーン企業の内訳は、同社と直接取引のある「Tier1」の企業が921社で売上高は1兆7791億円、二次下請けである「Tier2」は4945社で同3952億円、「Tier3」が2114社で同358億円となった。
サプライチェーン企業は47都道府県すべてに分布し、売上高の合計は推計で2兆2110億円にのぼる。各企業の売上高依存度は平均4.2%で、帝国データバンクは「出荷停止措置が長引けば、これらの企業業績や雇用、地域経済への影響が懸念される」と指摘する。
サプライチェーン企業の所在地を都道府県別に見ると、トヨタグループのお膝元である「愛知県」(2084社、売上高5674億円)が最も多かった。以下、本社工場のある「大阪府」(1043社、同2607億円)、「東京都」(562社、同2006億円)と続いた。
滋賀(竜王)工場のある「滋賀県」(187社、同903億円)や、子会社であるダイハツ九州が拠点を置く「大分県」(89社、同4800億円)は、社数は多くないものの県内企業に派生する売上高が大きいことが見てとれた。
業種別に見ると「自動車部分品・付属品製造業」(630社)、「金型・同部分品・付属品製造業」(468社)などの製造業が上位を占めた。部品などを搬送する「一般貨物自動車運送」(408社)や「労働者派遣業」(187社)、車両の電子化が進む中で「受託ソフトウェア開発」(147社)も多く、国内有数の産業である自動車産業だけあって、業種の裾野は広いことがうかがえる。
調査は、2023年時点の「商流圏〜売上高依存度推計データ」をもとに、ダイハツ工業に対し、部品などのモノやサービスを提供する周辺産業(商流圏)の企業を対象に推計した。
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