X、Threads、BeReal……百花繚乱のSNS、2024年に勢力を伸ばすのは?:2023年、話題になった「あれ」どうなった?(2/3 ページ)
「Twitter」消滅からの「X」へ衣替え「Threads」の台頭に、盛らないSNS「BeReal」の急成長――。百花繚乱の様相を呈するSNS、2024年はどのように進化していくのか。
Twitterの代替アプリが続々と登場
イーロン・マスク氏がTwitterの買収を完了したのは、22年10月末のこと。マスク氏はTwitterを「スーパーアプリ」にする意向を示している。スーパーアプリの構想は全て明らかになってはいないが、送金や入金、決済などが行える金融機能を組み込んでいく方針だ。
Twitterが変わってしまうのならば、と、Twitterに代わるテキスト共有アプリを探すユーザーが増え、企業も開発に乗り出した。Twitterの共同創業者、ジャック・ドーシー氏が関わった分散型SNS「Nostr」(Damus/Amethyst)と「BlueSky」、同じく分散型の「Mastdon」などが「ポストTwitter」として注目された。
そして23年7月、本命であるMetaが「Threads」をリリースした。ちょうどTwitterが閲覧できる投稿の数を一時的に制限しており、ユーザーの不安感が増している時期だったこともあり、人々は一気にThreadsへと流れ込んだ。公開からたった2日間で7000万、5日間で1億人を超えたとCEOのマーク・ザッカーバーグ氏がThreadsで発表した。
Threads、Xにない新たなコミュニティ萌芽の兆し
Threadsは、Instagramアカウントで利用するテキスト共有アプリだ。Twitterによく似ているが、テキストは最長500文字まで、画像や動画は最大10枚、動画は最長5分までと、課金せずともリッチな投稿が可能になっている。リリース当初は機能が少なかったが、現在はフォロワーだけの表示、複数アカウント、PCブラウザでの利用、本文のキーワード検索、トピック(ハッシュタグの類似機能)などをサポートしている。
Threadsリリース直後は一気にユーザーが押し寄せたものの、機能の少なさもあって利用の継続には結び付かなかった。しかし、12月初旬に待望の本文検索やトピックができるようになったため、ここから巻き返す可能性がある。筆者の体感ではあるが、Instagramのヘビーユーザー層である若者や女性の投稿が増えてきているように思う。画像メインのInstagramの投稿では伝えられない思いをつづる人も多く、補完する役割を果たしているのだろう。
今後、よほどXをやめなければならないような出来事が起きない限り、Xユーザーは移動しないだろう。XのユーザーはそのままXに滞在し、ThreadsにはThreadsの新たなコミュニティが生まれると筆者は予想している。
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