属人化のワナにご用心 その人しか分からない特別な業務:その作業ムダムダ(2/5 ページ)
その仕事を理解できているのは一人だけになってしませんか。「私にしかわからない特別な業務」とは「属人化の甘い罠」にととらわれているにすぎません。
彼・彼女たちから「明日までに、この資料を提出してくれないと進められません!」と言われてしまうと、本当にその資料が必要なのか分からなくても、とにかくやるしかない状況になります。嫌われてしまっては、その仕事が終わらないので当たり前です。
「忙しいので期日に終わらせるのは無理です!」
「人を追加してくれないと解決しません!」
「この給与では続けられません!」
と言われた場合にも、それが正当な主張なのかどうか判断がつきません。
「属人化の甘い罠」にハマった仕事は硬い地層のようになり、気付いたときには誰も手が出せなくなってしまいます。誰もその地層を読み解けない状態です。結果的に誰も口出しできずマネジメントも効かなくなってしまう職場をいくつも見てきました。そしてそれは一緒に働くメンバーのモチベーションも下げてしまいます。
このように「属人化の甘い罠」の作業は本人はもちろんですが、職場全体の首をじわりじわりと締めていき気付いたときには閉塞感に包まれるムダ作業なのです。
「では、なんでもかんでも標準化すれば良いのか!」というのも極端すぎます。よく誤解されているのが「標準化VS属人化」とう考え方です。両者は、どちらか一方だけが必要なわけではく「標準化+属人化」の考え方が大切です。
まずは、標準化して誰がやっても一定以上のサービスが常に提供できる状態にしておきましょう。
生ビールでいうところの液体の部分をイメージしてください。そこにプラスαの泡をサービスとして乗せるのは属人的で良い部分。
「あなたがいないと回らない!」ではなくて「誰がやっても大丈夫だけど、あなたにやってもらいたい!」と言われる状態。「いつ休んでも平気だけど、私がいると解決が早い」みたいな業務設計が大切です。
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