売上が普段の20倍というケースも ドンキ、カインズ、無印ではどんな防災グッズが注目されているのか(2/3 ページ)
能登半島地震の影響で、防災グッズへの関心が急激に高まっている。大手チェーンの売れ筋を取材した。
カインズの売れ筋
カインズの防災グッズの売れ行きについて同社の広報担当者は「多くのお客さまからお問合せをいただいており、売り上げが前年同週比20倍という商品もございます。防災セットのほか、水、簡易トイレなどライフラインに関わる商品の需要が高まっている傾向にあります」と説明する。
売れ行きが好調な商品にはどういったものがあるのか。
例えば、「カインズ 抗菌・消臭 非常トイレ 5回分 袋×5枚、凝固剤×5包入り」は、凝固剤と袋がセットになっていて、トイレにかぶせて使用するタイプの商品だ。災害時、排せつなどの衛生面確保を意識する人が購入していると考えられる。
「カインズ 転倒防止 家具固定ポール S 幅7.5×奥行21.5×高さ35〜50cm 2本入り」は、テレビや大型家具などの固定状況を見直そうとしている人が多くなったことや、日ごろから防災に備える意識が高まったことが要因と考えられる。
「アルファー食品 安心米 白飯」は、お湯または水を注ぐだけで食べられる商品だ。担当者は「賞味期間が5年と長く、特定原材料など不使用な点もあり、災害時に普段と遜色(そんしょく)ない食事を少しでもとれるように意識されている方が多いとみています」と説明する。
「ノムラテック 防災用ウォータータンク 折りたたみ式 20L」は、災害時にライフラインが停止した際、水を確保するための必須商品として需要が高まっているようだ。また、折り畳み可能で、コンパクトなので保管場所を取らないこともポイントになっているという。
「オカザキ レスキュー簡易寝ぶくろ 約100cm×200cm」は、軽量でコンパクトなのが特徴。避難リュックに入れたり、いつも持ち歩くバックやクルマの中に常備しておくことができたりするので、需要が高まっていると分析する。
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