日本ハム、マグロそっくりの食品を発売 本物に近い食感・風味を再現 狙いは?(1/2 ページ)
日本ハムが、本物のマグロそっくりなプラントベース(植物由来)の食品を開発した。当面の販売先は外食産業やホテルなどとしているが、今後は一般消費者に提供する可能性もあるとしている。
日本ハムは4月1日から、プラントベース(植物由来)の業務用マグロを発売する。本物に近い食感・風味の再現を目指したという。なぜ、このような商品を開発したのだろうか。
原料はこんにゃく粉や食物繊維
商品の正式名称は「プラントベース まぐろ(業務用)」だ。業務用商品のため、販売価格は取引先と協議して決める。主な原材料はこんにゃく粉や食物繊維などで、その他詳細について広報担当者は「非開示とさせていただきます」としている。
賞味期限は冷凍(マイナス15度以下)で1年間だ。加熱済みの商品で、冷蔵解凍した後にしょうゆやわさびを添えて食べるといったシーンを想定している。開発にあたっては、同社がこれまで培ってきた加工食品の製造技術を活用した。ターゲット層として、環境への意識が高い人、生の魚が苦手・食べられない人などを想定している。
主な販売先は、外食産業やホテルなど。「まず、業務用商品で発売し、ご要望に応じて、量販店やコンビニエンスストア、ECサイトなど販売チャネルを広げていきたいと考えています」(担当者)としている。
同社は開発の背景として「環境への配慮として、限りある海洋資源保護の一助(漁獲量減少に伴う)」「生の魚が食べられない方、苦手な方への選択肢の提供」を挙げる。数ある魚の中でマグロを選択した理由は、刺身の中で国内の消費量が多く、海洋資源保護への貢献度が大きいと考えたからだ。
今後開発したいプラントベースの商品については「漁獲資源保護などSDGsの観点から、漁獲量が少なく代替需要の高い魚介類を中心に、自社の加工技術を活かした商品開発をしていきたいと考えています」(担当者)とコメントした。
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