行列ができているのに「待ち時間0分」 飲食店でファストパスは広がるのか:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
有料のファストパスがさまざまな業界で広がりつつあるが、飲食店ではまだまだ。昨秋から試験的に動き始めているが、どういった結果が出たのか。
有料のファストパスが広がりつつある。例えば、テーマパーク。東京ディズニーランドに行っても、人気アトラクションには人・人・人。USJに行っても、人気エリアには人・人・人。1時間以上並んでも、乗り物に乗っている時間は2〜3分ほど。「大学病院の医者に診てもらうみたいだな」とボヤきたくなった人も多いはずである。
そんな長い待ち時間をなくしてくれるサービスが登場して、話題になったのは数年前のこと。有料のパスを購入すれば別ルートから案内されて、まるでワープしたかのように乗り場の近くまでたどり着く。遠方からやって来た人にとっては「せっかくなので、追加料金を支払ってでも、たくさんのアトラクションを楽しみたい」というニーズがあるようだ。現地で見ていても「有料パスを利用している人はそこそこいるなあ」といった印象を受けている。
こうした動きは他の業界でも広がりつつあって、飛行機に乗るときであったり、映画を見るときであったり、イベントであったり。「時間をお金で解決する」といった感覚が当たり前になりつつある中で、いまだ「行列ができることは、人気店の証だ」といわんばかりに普及が進んでいない業界がある。飲食店だ。
ハンバーグ、とんかつ、サンドウィッチ……提供するメニューに関係なく、「この店、おいしいよ」といったうわさが広まれば、店の前に数十人が並ぶのは当たり前の世界である。しかし、そんな状況に対して、有料予約のサービスが少しずつ広がりつつある。サービスを提供しているのは、飲食店の予約サイトなどを手掛ける「テーブルチェック」(東京都中央区)だ。
サービスの名称は「TableCheck FastPas(テーブルチェック ファストパス)」。2023年の秋ごろから試験的に始まっていて、2月9日から本格的にスタート。現時点で導入しているのは6店舗だが、「年内には300店舗に広げたい」(同社の広報)と意気込みを見せている。
関連記事
- 丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。 - 「有名チェーン店」が店を出す駅、出さない駅を可視化してみた
駅のまわりにどんなカフェチェーンがあるのか。「路線図風に表したらわかりやすいかも」と思い、可視化してみました。 - バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。 - 東京駅に「立ち食いそば」が少ないのはなぜか
東京駅の改札内には「立ち食いそば」の店が1店舗しかない。同じく首都圏のターミナルである新宿駅や上野駅と比較しても少ないが、その理由は……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.