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北陸新幹線延伸 利便性は“明暗”が分かれる(3/3 ページ)
北陸新幹線の金沢―敦賀間が3月16日に延伸開業する。能登半島地震で被害を受けた石川、福井両県は、観光客の流入などが復興の追い風となりそうだ。
一方、大阪は難しい課題を抱えることになりそうだ。新幹線開業にともない、大阪―金沢間を結んでいた特急「サンダーバード」が大阪―敦賀間の運行に変わるためだ。敦賀から金沢方面への移動には乗り換えが必要で、通常料金では値段も上がる。北陸との交流が後退する恐れもある。
北陸側の懸念も強く、福井市内の飲食店員の男性は「福井への来訪者の多くは関西の人。特急がなくなって、本当に大丈夫だろうか」と話した。
JR西は、新幹線と特急を合わせて乗ると割り引きになる企画切符を発売するなど関西からの来訪者の維持に努める。どこまで効果があるかは未知数だ。(黒川信雄)
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