早く上司に相談した方がいいのに――「頭では分かっていても、できない」のは、なぜ?:仕事を楽しむための「セルフリーダーシップ」入門(3)(1/2 ページ)
働く上で「頭では分かっていても、思い通りにできないこと」はあふれています。「分かっているけどできない」のは、なぜでしょうか? 何が影響しているのでしょうか?
連載:仕事を楽しむための「セルフリーダーシップ」入門
本連載では、たとえどのような状況に置かれても、その状況を自分のプラスに変えていくヒントとして「セルフリーダーシップ」について全5回にわたり紹介していく。
本連載では、正解がなく先も見えにくい今日のビジネス環境の中で、自分自身で仕事をよりよい状況にしていくヒントとして「セルフリーダーシップ」について紹介しています。
今回は「自分をアップデートする」2つのスイッチに焦点をあてます。
上司や先輩に相談をしたほうがよいと分かっていても、一人で抱え込んでしまう……
やったほうがいいと分かっていても、苦手な作業はついつい後回しにしてしまう……
上記のように、働く上で「頭では分かっていても、思い通りにできないこと」はあふれています。
「分かっているけどできない」のは、なぜでしょうか? そしてそこには、何が影響しているのでしょうか?
キーワードは「ものの見方」
うまく動き出せないときも、うまく動けたときにも、そのときの行動の背景には、無意識な「ものの見方」が潜んでいます。これが「自分をアップデートする」ための1つ目のスイッチです。
「ものの見方」とは、目の前の状況や事実を「どう捉えるか・どう考えるか」という思考特徴を指します。この特徴は誰しもが持っているものであり、思考や行動にプラス・マイナスどちらの影響も与えます。
そのため、やみくもに「ものの見方」を変えようとしたり、抑え込もうとしたりせずに、その影響を知った上で「今、○○の特徴が出ているな。ここでは切り替えてみよう」とまずは特徴を受け止め、状況に応じてコントロールしていくことが大切です。
よくある「ものの見方」の特徴
ここで、よくある「ものの見方」の特徴と切り替えの例を見てみましょう。
ご自身に当てはめて考えてみると、ものの見方や切り替えの仕方について、どんな特徴が思い当たるでしょうか。
筆者自身の例を取り上げると、新入社員時代から今までの社会人生活の中で「マイナス着眼」の特徴がずっとついて回っていました。できていない自分を認められず苦しい思いをするマイナスな面もありましたが、一方で、常に「もっとできるようになりたい」という向上心を忘れずにいられた、というプラスの面もあることに気づきました。
プラスの面にも気が付いたことで、状況をこれまでより冷静に捉え、俯瞰(ふかん)できるようになりました。
特徴の良しあしではなく、両面の影響を知った上で、どう捉え方を換えていくかが大切です。自分自身の「ものの見方」をアップデートするというスイッチを押すことで、今まで見えていた景色が大きく変わっていきます。
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