コラム
なぜ「でっかいCDラジカセ」が売れているのか たまに止まる理由:週末に「へえ」な話(5/5 ページ)
ドウシシャの「でっかいCDラジカセ」を販売したところ、じわじわ売れている。1970〜80年代に流行ったラジカセをなぜ開発したのか。担当者を取材したところ、昔の思い出がたくさん詰まっていて……。
CDラジカセの取扱説明書
最終的には関係者を納得させたわけだが、どのように説得していったのか。当初見込んでいた利益は減るものの、「そのぶんたくさん売ってカバーしますから」(金谷さん)というセリフを口にしたそうだ。
自分で自分を苦しめるような行為にも感じるが、金谷さんは「開発者の性(さが)ですかね。開発の途中でしたが、どうしてもほしくなりまして。無理を言って、付けてもらいました」と振り返る。
CDラジカセの取扱説明書には、このようなことが書かれている。「CDが止まることがありますが、故障ではありません」と。
金谷さんの辞書には、このようなことが書かれているかもしれない。「学生時代にラジカセを買えませんでしたが、いまは“妥協”したくありません」と。
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